能『巴』(平成29年5月20日土曜日 五雲会)

来月(平成29年5月)の20日土曜日、宝生能楽堂にて開催の「五雲会」にて、能『巴』を勤めます。

 

女武者・巴御前がシテ(主役)の能。
信濃の国・木曽から琵琶湖畔にたどり着いた僧が、涙を流して神に参る女性(前シテ)に出会います。僧と同じ出身の木曽(源)義仲を祀る神であることを伝え、共に手を合わせます。
やがて日も暮れはじめ、実は自分は義仲の愛妾・巴御前の幽霊であることをほのめかして、草陰に消え失せます(中入)。

僧が夜もすがら読経していると、在りし日の巴御前が長刀をかついだ甲冑姿で現れ、女ゆえ義仲の最期まで供を出来なかった恨みで成仏出来ないことを語ります。僧の前で、敗戦や自害した義仲との別れのさまを語り、回向を頼んで消え失せます。

 

私は、『巴』は初役。「女修羅」と言われ、後シテは長刀を振り回して一騎当千の様を舞うのですが、荒々しくなってはいけないが、女武者としての強さもなければいけない、誠に神経を使う曲だと、改めて感じます。

節付け(作曲)や詞章が大変良い佳作。心して勤めます。

 

『巴』は、13時55分~15時10分の予定です。五雲会は、正午開演、能『養老』、狂言『箕』、能『巴』、能『羽衣』、狂言『蝸牛』、能『石橋』の順です。

入場料は、全自由席で5,000円(学生2,500円)。

 

チケットのお求め、お問い合わせはこちらまで。


「芦の会」仕舞『西王母』(平成29年4月23日日曜日)

芦の会表芦の会裏

今月(平成29年4月)23日(日)午後5時開演、宝生能楽堂にて、「芦の会」が催されます。
(上記チラシをクリックすると拡大表示されます)

 

宝生流職分・柏山聡子氏主宰の個人演能会の、記念すべき第1回。「花めぐり」の副題が付き、様々な花をテーマにした曲が上演され、ご自身は、大曲『石橋(しゃっきょう)』の披き(ひらき。大曲を初演すること)。

 

この催しにて、凜太郎が仕舞『西王母(せいおうぼ)』を舞わせて頂きます。
(私は、地謡で出演いたします・・・)

 

玄人会にて子方に仕舞を舞わせて頂けるとは、何たる光栄。本人も、玄人の一員として自覚しつつ稽古に励んでおります。

この日の為に、新しい紋付・袴も仕立てました。

 

皆さま、是非お運びください!


バチカン勧進能 応援ツアー 前半組・後半組 

イタリア公演の、宝生会企画、JTB取扱の、バチカン勧進能応援ツアーです。

バチカン勧進能応援ツアー(前半組)

 

バチカン勧進能応援ツアー(後半組)

詳細は、上記チラシをクリックしてご覧ください。

お申し込みは4月20日まで。

 


イタリア公演詳細

前回投稿の、イタリア公演の詳細をお知らせいたします。

(本日は、エイプリルフールですが、ウソではありません。)

 

【6月21日 イタリアヴィチェンツァ公演】
能『翁』
シテ 宝生和英、三番叟 茂山千五郎、千歳 和久荘太郎、笛 小野寺竜一、小鼓 上田敦史、飯富孔明、清水和音、大鼓 安福光雄、地謡 武田孝史、野月聡、金森隆晋、川瀬隆士、辰巳和磨、後見 小倉健太郎、田崎甫

能『羽衣』
シテ 金剛龍謹、ワキ 大日方寛、笛 小野寺竜一、小鼓 上田敦史、大鼓 安福光雄、太鼓 澤田晃良、地謡 武田孝史、小倉健太郎、金森隆晋、田崎甫、辰巳和磨、金井賢郎、後見 宇高竜成、和久荘太郎

 

【6月23日 バチカン勧進能1日目】
能『翁』
シテ 宝生和英、三番叟 茂山千五郎、千歳 和久荘太郎、笛 小野寺竜一、小鼓 上田敦史、飯富孔明、清水和音、大鼓 安福光雄、地謡 武田孝史、野月聡、金森隆晋、川瀬隆士、辰巳和磨、後見 小倉健太郎、田崎甫

能『羽衣』
シテ 金剛龍謹、ワキ 大日方寛、笛 小野寺竜一、小鼓 上田敦史、大鼓 安福光雄、太鼓 観世元伯、地謡 武田孝史、小倉健太郎、金森隆晋、田崎甫、辰巳和磨、金井賢郎、後見 宇高竜成、和久荘太郎

 

【6月24日 バチカン勧進能2日目】
能『翁』
シテ 宝生和英、三番叟 茂山千五郎、千歳 田崎甫、笛 小野寺竜一、小鼓 上田敦史、飯富孔明、清水和音、大鼓 安福光雄、地謡 武田孝史、小倉健太郎、和久荘太郎、川瀬隆士、辰巳和磨、金井賢郎、後見 辰巳満次郎、野月聡

新作能『復活のキリスト』
シテ 宝生和英、マグダラのマリア 和久荘太郎、ヤコブの母マリア 田崎甫、笛 小野寺竜一、小鼓 飯富孔明、大鼓 安福光雄、太鼓 観世元伯、地謡 辰巳満次郎、野月聡、金森隆晋、川瀬隆士、辰巳和磨、金井賢郎、後見 武田孝史、小倉健太郎


イタリア公演

桜の便りが聞かれるようになりました。

久々の投稿、サボっていたわけではありません。3月初めの能『吉野静』に向けて、精神が集中していました(言い訳?)。

皆様にご報告。

6月19日より1週間、宝生会主催のイタリア公演に参ります。

ヴィチェンツァにて1公演の後、バチカンにて2公演。

その中で、私は、『翁』の千歳を2回(シテ 宝生和英宗家)、新作能『復活のキリスト』のツレ・マグダラのマリア役(シテ 宝生和英宗家)を勤めます。

詳細は、近日お知らせいたします。


名古屋宝生会定式能(平成29年3月19日 名古屋能楽堂)

昨日、本年第1回の名古屋宝生会定式能が終了致しました。

次回の「第2回名古屋宝生会定式能」は、下記チラシの通り、3月19日(日)開催です(下記チラシをクリックすると拡大表示されます)。

29.3名宝会チラシ表

29.3名宝会チラシ裏

舞囃子2番、狂言、仕舞2番、能、という構成。

玄人(能楽師)の舞囃子を舞台で観る機会は、意外と珍しいものです。

能は、辰巳満次郎さんの『是界 白頭』。「白頭」という、小書(特殊演出)が付いて、格調高くなります。

シテの是界坊は、中国の天狗の首領。悪行を働きかける相手は、日本の天狗の首領・太郎坊(ツレ)。

今回、この太郎坊役のツレを、辰巳満次郎さんのご子息・和磨さんが勤めます。

 

私は、全ての地謡を勤めます。

お問い合わせ・チケットのお申し込みは、こちらまで。

 

 


能『吉野静』①(3月4日土曜日 国立能楽堂 若手能)

来る平成29年3月4日(土)13時より、国立能楽堂主催の「若手能」にて、能『吉野静』のシテを勤めます。

若手能チラシ表若手能チラシ裏
(上記チラシをクリックすると拡大します)


【番組】

能『吉野静』
シテ 和久荘太郎、ワキ 御厨誠吾、アイ 中村修一、内藤連、笛 栗林祐輔、小鼓 森貴史、大鼓 大倉慶乃助、後見 今井泰行、山内崇生、地謡 辰巳満次郎、野月聡、大友順、小倉健太郎、東川尚史、當山淳司、辰巳大二郎、金森良充

他、狂言『文蔵』高野和憲、能『須磨源氏』(観世流)松山隆之


詳細は、上記チラシをご参照下さい。

実は、この若手能をきっかけにある雑誌の取材を受けました。また後日お知らせ致します。


名古屋宝生会定式能(平成29年1月22日 名古屋能楽堂)

29.1名宝会チラシ表

29.1名宝会チラシ裏

次の日曜日(1月22日)、名古屋能楽堂にて「名古屋宝生会定式能」が催されます。

(上部チラシをクリックすると拡大します)



【番組】

1月22日(日)

第61期第1回 名古屋宝生会定式能 名古屋能楽堂

◆12時半 解説

◆13時 能開始

◆能『金札』

シテ 衣斐正宜、ワキ 高安勝久、ワキツレ 橋本宰、椙元正樹、アイ 鹿島俊裕、笛 藤田六郎兵衛、小鼓 船戸昭弘、大鼓 河村裕一郎、太鼓 加藤洋輝、後見 玉井博祜、辰巳大二郎、土屋周子、武田伊左、地謡 辰巳満次郎、佐藤耕司、和久荘太郎、内藤飛能、平田正文、竹内淳一、竹内孝成、石森智幸

◆狂言『酢薑』佐藤友彦、今枝郁雄

◆仕舞『笹之段』和久荘太郎、地謡 衣斐正宜、内藤飛能、辰巳大二郎

◆仕舞『頼政』辰巳満次郎、地謡 衣斐正宜、和久荘太郎、内藤飛能

◆能『祇王』シテ 衣斐愛、ツレ 武田伊左、ワキ 飯冨雅介、アイ 井上松次郎、笛 鹿取希世、小鼓 後藤孝一郎、大鼓 河村総一郎、後見 和久荘太郎、内藤飛能、地謡 影山三池子、竹内澄子、玉井博祜、芳賀カズ子、犬塚惠、藤田光子、松浦祥子

【料金】全席自由 一般5,000円、学生2,000円、年間会員券(4枚綴り)18,000円 


私は、仕舞『笹之段』を舞います。

その他、能『金札』の副地頭、仕舞『頼政』の地謡、能『祇王』の後見を勤めます。

お問合せ・チケットのお申し込みは、こちらまで。


明日『草紙洗』子方と朝臣

明日(1月7日)の月並能にて、能『草紙洗』の子方(天皇役)を凜太郎、私は、立衆(朝臣役)の一人を勤めます。

凜太郎は、この子方は、2回目。

私は、この朝臣役は、何と9回目。更に、貫之役は別に3回勤めており、いかにこの曲自体がよくかかる(上演する)かがわかります。

朝臣(立衆)は、謡中心の役で、特に明日の私の位置(立衆3人の内、2人目)は、初めから終わりまで、一度も立つ機会がありません。「立衆」ではなく、「座衆」と呼んで欲しいくらい。

端役ですが、謡で清々しい歌合せの雰囲気を作らなければならない大事な役目を負っている、と、42歳になった今更ながら感じます。

若い時は、ただひたすら、ツレや立衆を勤めることで精一杯なのです。数々のシテを勤めてから、こういう役の大事さを痛感致します。

凜太郎は現在10歳(小学4年生)ですが、最近かなりものをしっかり考えるようになってきて、ちょっと考え過ぎるところが出てきたのか、謡に迷いが出るようです。

稽古は、毎朝欠かさない日課ですから、足りていないということはないのですが、今まで相当な数の様々な役を勤めてきていますから、他の曲の謡が頭をよぎったりして間違いを恐れるようです。

あっけらかんと、何も考えずに謡える時期を過ぎたということで、これを一つ乗り切ってほしいと思います。

私自身も、その手立てを(ここでは申しませんが)色々と凝らしております。

どうぞ今後とも、温かくお見守りください。


1月15日(日)能『花月』(久良岐能舞台主催 「平成28年度 能の魅力発信プロジェクト)

来る1月15日(日)、久良岐能舞台(横浜市)主催の「能の魅力発信プロジェクト」にて、能『花月』のシテを勤めさせていただきます。

(詳細は、以下のチラシをクリックしてください)

『花月』チラシ表『花月』チラシ裏

【番組】(14時開演)

解説 三浦裕子

仕舞 『箙』シテ 辰巳大二郎、『東北キリ』シテ 水上優、地謡 髙橋憲正、川瀬隆士、辰巳和磨

狂言『昆布売』シテ 山本則重、アド 山本則秀

能『花月』シテ 和久荘太郎、ワキ 御厨誠吾、アイ 山本泰太郎、笛 栗林祐輔、小鼓 鵜澤洋太郎、大鼓 大倉栄太郎、後見 辰巳大二郎、地謡 水上優、髙橋憲正、川瀬隆士

初春に相応しい曲が揃っています。

チケット料金は、全席自由席5,000円。チケットのお申込みは、当ホームページ【お問い合わせ】まで。

 

『花月』は、45分間位の可憐でほのぼのとした小品。初めてお能をご覧になる方にも、大変見やすい曲です。

「花月」はシテ(主役)の少年の名前。7歳の時に天狗にさらわれて、父親と離れ離れになってしまい、京都・清水寺にたどり着き、参拝者に様々な芸を見せています。

実際、この能は芸尽くしで、恋の小謡(室町期に流行した流行歌)、弓の段(弓を使った芸)、曲舞(清水寺の縁起を扱った芸)、鞨鼓(腰に付けた太鼓を二本の撥で打つ芸)、簓(ささら。二本の棒・簓を摺る芸)と、5種の芸を見せて、能のお客様をも飽きさせません。

 

この能、私は、20年前に、非公開の宝生流の勉強会にて勤めており、2回目のシテとなりますが、当然未熟なその頃とは、身体も違えば芸質やものの思考も違い、能に対する打ち込み方も全く違います。現在の自分を見つめ直すきっかけにもなる、20年ぶりの再演。さて、お客様の心ににどのように訴えかけることが出来るか。私に更なる試練が課せられた、と考えて稽古しております。

しかし、これは、あくまでも表現者としての私個人の勝手なこと。みなさまお客様は、お好きなように、ほのぼのと春の雰囲気と様々な芸とハッピーエンドを楽しんでいただければと思います。

ぜひ足をお運びください!