25年演能予定
本年も残りわずか。ゆっくりした時間を過ごされる方、慌ただしく大掃除の続きなどなさる方と、十人十色でしょう。
私は、グローブのような手もほぼ元に戻ったので、パソコンに向かっております。
来年平成25年の、私と息子・凜太郎の演能予定を以下に。
平成25年和久荘太郎・凜太郎演能予定
赤・・・荘太郎(シテ)
青・・・荘太郎(ツレ・舞囃子・仕舞など)
緑・・・凜太郎
○ 1月19日(土)五雲会(宝生能楽堂) 『鞍馬天狗』花見
○ 1月27日(日)名古屋宝生会定式能(名古屋能楽堂) 仕舞『笠之段』
○ 3月 3日(日)豊田能楽堂能(豊田市能楽堂) 『千手』重衡
○ 3月10日(日)月並能(宝生能楽堂) 『善知鳥』子方
○ 3月16日(土)五雲会(宝生能楽堂) 『野守』シテ
○ 3月20日(祝)吟松会(矢来能楽堂) 番外仕舞
○ 4月20日(土)五雲会(宝生能楽堂) 『桜川』子方
○ 4月27日(日)時の花(宝生能楽堂) 『嵐山』木守 ○ 5月12日(日)別会能(宝生能楽堂) 『巻絹』ツレ ○ 5月25日(土)セルリアン能(東急セルリアンタワー能楽堂) 『景清」ヒメ
○ 6月16日(日)名古屋宝生会定式能(名古屋能楽堂) 『大江山』シテ
○ 7月13日(土)司宝会・涌宝会合同大会(名古屋能楽堂) 番外仕舞・仕舞
○ 9月14日(土)五雲会(宝生能楽堂) 『阿漕』シテ
○ 9月22日(日)和久荘太郎演能会(名古屋能楽堂) 『船弁慶』シテ
○10月 5日(土)足利能 仕舞『野守』 ○10月27日(日)別会能(宝生能楽堂) 『安宅』同行山伏 ○11月 3日(日)新作能『オセロー』 デスデモーナ
○11月 9日(土)国立能楽堂定例公演(国立能楽堂) 『國栖』子方
○12月11日(水)囃子科協議会(国立能楽堂) 舞囃子『春日龍神』
※上記情報、変更の可能性があります。
現時点では以上ですが、今後も追加情報をホームページ、または当ブログでお知らせいたします。
明年もご高覧のほど、何卒よろしくお願いいたします。
乱能
昨日、宝生流祖神祭「乱能」が大盛会にて終了しました。
師走のお忙しい中、大勢のご来場、宝生流の一員として感謝申し上げます。
普段見られない、能楽師の専門外のぎこちないな姿に、皆様笑い疲れたことと思います。
楽屋でも、幕の隙間やモニターから観て、皆大爆笑でした。
私自身は、能『鞍馬天狗・白頭』の大鼓を勤めましたが、後先考えずに本気で打ち込んだら、右手がグローブのように腫れて、ペンを持つことも難儀しております。
大鼓方という仕事の大変さが身に沁みてわかりました。一日に数番打つこともある大鼓方、私など、能一番でこの調子では務まりません。
終演後、数名の大鼓方の「右手」を見せてもらいましたが、みなその道の職人の手をしています。若い内から、専門に打ち込むことによって、右手の皮膚が進化していくようです。
私のこのグローブのような右手では、扇を持ってシオリ(泣く型)をしても様にならないので、早く腫れが引くことを願っています・・・。
今回のために、無理を申してお稽古願った國川純師(高安流大鼓方)には、曲の位のみならず、幕内のお調べや、舞台上の立居の作法まで、細部にわたりご指導いただき、おかげ様で自信を持って舞台に立つことができました。
牛若丸役で好演した盟友の亀井広忠師(葛野流大鼓方)をはじめとした囃子方数名の方から、終演後に私の大鼓を称賛いただき、お世辞とは知りつつ嬉しいのですが、本業でこれほど褒められた経験がありませんので、転向を考えた方が良いのかもしれません。
いやしかし、これを本業にしたら、大鼓は褒めていただける訳もなく、今度は謡を(お世辞で)褒めていただいたりして・・。
地謡を統率なさった野村萬師(和泉流狂言方)と亀井忠雄師(葛野流大鼓方)には、「和合」と「引っ張り合い」を舞台上で、まるで会話をしているように教えていただいたように思います。得難い経験をさせていただきました。
なお、お二人には、囃子方4名・後見2名・地謡8名の計14名に山伏の「兜巾(ときん)」と「鈴懸(すずかけ)」を着けて出演するコスプレをお許しいただいたこと、両師の度量に感服しました(出番直前に「舞台は真剣に勤めますので」ということでお願い申しましたら、快くお許しいただき、御自らもお着けいただきました)。
前回の乱能は14年前だったことを考えると、次はいつ開催されるかわかりませんが、各役がお互いの苦労を理解し合う良い機会になり、私も大変勉強になりますので、お客様と共にまたの機会を楽しみに致します。
サンタさんと中井さん
明日はクリスマスイブ。
しかし、私は舞台(「広忠の会」と「文京区民能」)終了後、所用の為、家族でクリスマスイブを過ごせないので、今夜1日早くクリスマスパーティーを開催しました。
プレゼントも1日早く届くだろうと勝手に解釈して、子ども達はサンタクロース宛てに手紙を書いていました。
そっと覗き込むと、長男(6歳)の手紙には、
「さんたさんと なかいさんへ」
?????????????
「中井さん」って?
私の妹の嫁ぎ先が「中井」姓で、子ども達を大変可愛がってくれる叔父・叔母なので、サンタさんと並記したのかと思いましたが、
「サンタさんトナカイさんへ」
ということでした。
日本語は難しいですね。
しかし、トナカイは字を読めるかしら・・・。
東京 稽古納め
本日、自宅の東京の稽古場、飛鳥舞台のお弟子さんの稽古納めでした。
年末にまだまだ舞台や慶事があるため、例年より早く納めさせていただきました。
せわしない年の瀬、雨にも拘わらず、お一人もお休みになることなく、元気なお顔を見せて下さいました。
と言っても、特別なことをするわけでもなく、いつも通り、お一人ずつ楽しく(厳しく)稽古をして、今年の感謝を述べ、新年また元気でお目にかかるお約束をしました。
お人柄の良いお弟子さんに恵まれ、幸せを感じます。
皆さんのおかげで、わくわく動物ランド(和久一家のこと)は元気いっぱいに生きることができます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
松月会
本日は、小鼓方(大倉流)久田舜一郎師主催の「松月会」の助演のため、日帰りで名古屋能楽堂に参りました。
能3番、一調・独鼓・囃子・多数の大盛会。
私は、独鼓3番、囃子2番をお相手させていただきました。
久田先生には、大阪の催しでたまにお目にかかる程度なのに、いつも「元気?」とお声をかけていただき、親しみを感じていますが、そのような気さくなお人柄から、お弟子さんが大勢いらっしゃるのもうなずけます。
お能をお稽古なさる女性は、佇まいが美しい女性が多いものですが、特に松月会には美しい方が多いと感じました。
何を見てるんだと怒らないで下さい。仕事もがんばってきました。
兎も角、会の助演にお声掛けいただいたおかげで、よい経験と勉強をさせて頂きましたし、なかなか普段ではお近づきになれない重鎮と交わることが出来たり、久しぶりに会う他流の面々とも旧交を温めることが出来、大変良い刺激になりました。
観世喜正師が、久田先生と私のツーショットを撮影して下さいましたが、残念ながら我々舞台人に存する、肖像権と著作隣接権の関係で、勝手に披露する訳には参りませんので、今回は見送り。
とりあえず個人的に楽しんでおきます。
そのうち披露することもあるかも。
いや、無いかも。
能楽師走
「ブログ、ちっとも更新しないじゃないか」
「いつまで『不覚』なんだ」
「まだ声つぶれてるのか」
と、声が聞こえてきそうです(僕の耳には届いていませんが) 。
声はその後すぐ回復して、元気いっぱい、走り回っております。
まめ男でないもので、更新にかなりのムラがありますが、どうかご容赦下さい。