NOH-AGE記事

 9月21日付の夕刊フジに、7月31日目白庭園にて催された、8月5日「NOHーAGE鵺」にむけてのワークショップの記事が掲載されました。
和の会記事


子方

昨日月並能の『花筐』子方(凜太郎)、おかげさまで何とか無事済みました。
楽屋でも皆さんの温かいお声掛けをいただいて、本人もやる気になっていました。
私の勤める舞台に向けての精神的なペース配分は慣れていますが、子供のこととなると一他人ですから、まだ配分が掴めません。
終了後、子供を妻に引き渡したら、どっと疲れが出ました。
そのうち慣れる時が来るのでしょうか。
今年はこれでおしまいですが、来年は謡のある難しい役もつけていただきました。
2月五雲会『西王母』・3月月並能『鞍馬天狗』・9月月並能『三井寺』・10月五雲会『花筐』。
これに加えて、5月の私の同門会にて仕舞を勤める予定です。


夜になると虫の音が聞こえるようになりました。
明後日は月並能(宝生能楽堂)で『敦盛』のツレを勤めます。草刈り男の役。
だからというのではありませんが、一昨日久し振りの休みだったので、庭の草刈りをしました。
なかなか休みが取れず、ほったらかしで草茫々。蚊取り線香を焚き、長袖を着て帽子を目深にかぶり軍手に長靴、虫よけスプレーの重装備で娘(3歳)とともに草むしり。
初めは喜んで手伝っていた娘も、土を掘り返すうちに様々な虫が出てくるのに嫌気がさしリタイヤ。
お父さん一人で、頑張りました。ミミズ・コオロギ・団子虫・蟻・ナメクジ・青虫。こんな小さな庭でも、生態系ができています。
この家に住んでから丸一年が経とうとしています。庭も、小さいながらもこだわりを持って手入れしていますが、なかなか十分な時間が取れず、一進一退。
もともと池だったところに、枯山水を気取って明るい色の小石を敷くと、光を反射して、ずいぶん明るくなりました。
前の家から鉢植えで大事に育てて持ってきた「紫式部」の実が、紫色に色づいてきました。早く庭に移し替えてやらなきゃと思ってはいたのですが、まだ鉢植えのまま。草刈りのために鉢を移動しようと思ったら、なぜか全く動きません。よく見ると、鉢底の穴から根を出して、鉢ごと庭に根づいてしまったのです。すごい生命力。
これはいけないと思い、大きなカブを抜くお話の絵本さながら、無理矢理引っ張ったら、尻もちをついて腰痛悪化。まったく何をやってんだか。しばらく安静を心がけたいのですが、今日は、『敦盛』申合せ、明日は足利薪能、明後日は月並能当日。息子が同日『花筐』の子方を勤めるにあたって、数週間前から、「ケガに気をつけろ」「風邪をひくな」などとうるさいこと言ってきましたが、何の見本にもなりません。
日常の姿勢に気をつけつつ、頑張って乗りきります!


足利薪能

今週土曜日(9月10日)、栃木県足利市の鑁亜寺(ばんなじ)境内にて、「足利薪能」が開催されます。
第27回と歴史のある催しで、本堂をバックに特設能舞台を設営してライトアップされ、大層雰囲気があります。
観世流と宝生流の輪番で、本年は宝生流。
能『高砂』  大坪喜美雄
狂言『鐘の音』  野村萬
能『殺生石』  宝生和英
演能の前に、不肖私が解説をいたします。
17時開演。雨天時は足利市民会館大ホール。
お問い合わせは、足利薪能実行委員会事務局(0284ー44ー4123)まで。
「足利学校」や石畳の街並み、森高千里の歌『渡良瀬橋』のモデルになった風景が郷愁を誘う小京都・足利。
ぜひお越しください。


「いいね!」

このブログの下の方に、
「いいね!」
と書いてあるボタンがありますが、最近そこに数字が出るようになりましたがお気づきでしょうか。
 
これは、どうも今流行りの「フェイスブック」とのリンクだ、ということがわかりまして、フェイスブックをやっている方が押せるボタンだそうです。

私もフェイスブックに名前は登録しているのですが、いまいち使い方がわかりません。
時々、珍しい方や、昔の友人などからお友達申請が来ると、嬉しくて承認ボタンを押して、少しずつお友達が増えていっています。

下のボタンの意味もわからず、ある時クリックできることに気づいて、自分のブログのボタンを押しまくっていました。
しばらくして、自分のフェイスブックのページを見ていたら、
 
「和久荘太郎さんがリンク(当ブログのこと)をいいね!と言っています」
 
と、おびただしい数の表示が出ていて超赤面。自画自賛も甚だしい。
すぐに取り消しにかかりました。
 
当ブログは、読者の方と双方向にしていない(気が弱いので、辛口な批判をされると落ち込んでしまうから)ので、「いいね!」と言われると、なんだか頑張っちゃおうという気になりますね。
 
先日の我が家のどじょう首相についての記事は、現在5名も押していただいています。
こんなことが喜んでいただけるならば、よし、どじょう日記を書いちゃうぞ、と思っていたら、2回であえなく終了。
今後とも、「いいね!」ボタンをバシバシ押していただきますよう、どぜうよろしくお願いします。


(T_T)

うちのどじょう首相、死んでしまいました。短命政権でした。
本物は、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
二匹目に続いて、庭に埋葬しましたが、息子が次に飼うどじょうの話をしたため、がんこ親父ブチ切れ。
「死を悼みなさい」と。
すると、毎朝のお仏壇へのお参りに、どじょう2匹の名前(ラブちゃんとテンちゃん)も加える、と。
子供は、「死」をどこまで理解するのでしょうか。


満次郎の会


1ヶ月後の10月1日(土)宝生能楽堂にて、辰巳満次郎師主催「満次郎の会」が催されます。
今回はテーマを「鬼」と題し、昼の部は『紅葉狩』、夜の部は『葵上・梓之出(あずさので)』。一日のうちに両方を辰巳師が勤めるだけでなく、なんと『紅葉狩』の前には、『歌占(うたうら)』の一調(いっちょう)を勤める、という、常人には不可能な番組立て。
「一調」は、謡と囃子の一騎打ち。囃子の流儀により決まった謡い処を、常の手組とは違う、特殊で華やかな手組にて囃し、謡も縦横無尽に伸び縮みします。これを勤めることは、シテ方・囃子方とも、能一番を勤めるのに値する、と言われます(対して「独調」とは、常の手組を打つ)。
「スーパー満次郎」と敬意も込めて慣れ親しまれる所以です。
他に、野村萬斎師による狂言や、流儀の長老から幹部の実力者を揃えた仕舞も、全て「鬼」に因んだ選曲、と趣向を凝らしています。
私は、昼の部は地謡にて出演し、夜の部は『葵上・梓之出』のツレ「照日巫女(てるひのみこ)」を勤めます。
「梓之出」の小書が着くと、ツレの扮装が常と変わり、木綿襷(ゆうだすき)というたすきを掛け、また、口寄せのシーンでの謡と囃子のタイミングが変わります。
他にもいくつか変化がありますが、当日お気づきになるでしょうか。
眼目の、シテの登場シーンの囃子(特に小鼓)が、巫女の口寄せの梓弓(あずさゆみ)を連想させ、それに引かれて出てくる、何とも言えない不気味さ。
他流にも同名の小書がありますが、宝生流の「梓之出」が一番難しいとされています。
この催しは第3回になりますが、毎回満員御礼ですので、チケットの手配は少しでも早くなさることをお勧めいたします。
詳細・お問い合わせは、辰巳満次郎師ホームページまで。


どぜう


うちのどじょう首相です。水草の上で眠るのがお気に入り。
一週間前に家にやってきました。
息子が幼稚園から3匹持って帰りましたが、1匹は2日後死んでしまい、庭に土葬して丁重に葬儀を営み、1匹は、昨日水替えの際、誤って下水に流してしまいました。
残った一匹の名前は「ラブちゃん(息子命名)」だそうですが、昨日から私は心の中で「総理」と呼んでいます。
どぜうよろしくお願いします。