『道成寺』おかげさまで①

一昨日の11月21日(日)、「日本全国能楽キャラバン!名古屋宝生会特別公演」にての能『道成寺』、おかげさまで怪我無く無事に舞い勤めることができました。

ご来場いただきましたお客様には、心より感謝申し上げます。

 

鐘入りが思いのほかうまくいったようで、お客様をはじめとして、楽屋内からもご賞賛いただきました。これは自画自賛ではなく、全く鐘後見である辰巳満次郎師のお力によるものです。様々な秘伝の見計らいと、シテのそのときの精神・体調・疲労状態を見極めて、いざ鐘入りのときは、シテとの呼吸をひとつに合わせて鐘を落とす必要があります。シテの私にとっては、辰巳師に命を預けたも同然。心より信頼して飛び込むことができました。

鐘入りの際に、過去には他流などでは骨折はおろか粉砕骨折や脱臼などで、鐘が上がったあと舞い続けることができなくて、後見が急遽代役するような例もあり、とかく大怪我が付き物なのがこの曲の眼目である「鐘入り」なのです。

 

12年前の披き(ひらき。初演のこと)のときは、朝倉俊樹師に落としていただき、このときも大変好評をいただきました。これも全き鐘後見の力によるものです。

 

「鐘入りのときに、鐘の中で頭をしこたま打ち付けると良い鐘入りとなる」ということが古くからまことしやかに言われますが、本当にそうでしょうか。そんなことを鵜呑みにして目標にしてしまったら、100キログラムある鐘の落下に加えて上に飛ぶ力により、失神してしまうか、命も危ういことになりかねません。頭を打たないで高く飛ぶ飛び方があるのです。幸い、2回とも身体の一箇所といえども打つこともありませんでした。(続く)


能『清経』ツレ(豊田市能楽堂 菊月能)

来週土曜日の11月13日、豊田市能楽堂にて、能『清経』のツレを勤めます。

(詳細は上のチラシをクリックしてください)

 

シテは、髙橋憲正氏。憲正さんは、私の後輩にあたり、先輩がツレをするというのは実は珍しいことなのですが、自ら志願しました。

本当は他の役をご依頼いただいたのですが、このツレは非常に大事なツレだという考えが憲正さんと一致し、「では私にやらせて」と。

 

ワキ(淡津三郎)役と共にツレ(清経の妻)は、状況・場面設定をしなければなりません。この場面設定が大変重要で、能の出来はここにかかっている、といっても過言ではない、というのが私の考えです。

 

このツレ、私は若い頃からかなりの回数を勤めています。とにかく辛抱の役でもあり、座っている時間が本当に長く辛いのです。

 

まだわずかに席は残っているようですので、ご来場を心よりお待ちしております。


能『巻絹』無事済みました

本日、蒲郡にての能『巻絹』無事済みました。

昨年、コロナ禍で延期になった催し。やっとできました。

 

実は今日から日曜日までが正念場の第一弾。

明日4日は、あまねく会(辰巳満次郎師同門会)申合せ。

5日は、芝宝会(佐野登師同門会)申合せ後、国立能楽堂に直ぐ向かい、新作能『鷹姫』の申合せと本番。

6日は、芝宝会本番

7日は、あまねく会申合せ

 

これから毎週金曜日から日曜日は、12月の初旬まで連日舞台が続きます。

 

次の大事な役は、来週土曜日11月13日の能『清経』のツレ。その間も、能『道成寺』と『山姥』を並行して稽古していきます。とりあえず今日『巻絹』が済んだので、並行して稽古するものが一つ減りました。

 

体調に気を付けてはりきってまいります。


2022年宝生会カレンダー

2022年の、宝生会発行のカレンダーの表紙に、本年1月に私が勤めた『翁』が採用されました。(詳しくは上記チラシをクリックしてください)

 

お求めは、わんや書店(03−3263−6771)まで。


能『道成寺』再演

本年11月21日(日)能『道成寺』を12年ぶりに再演させていただきます。

「日本全国能楽キャラバン!名古屋宝生会特別公演」(会場 名古屋能楽堂)にて。他に、能『鷺』衣斐正宜、舞囃子『野守』内藤飛能、仕舞『鶴亀 曲』佐藤耕司、仕舞『自然居士』玉井博祜、『采女キリ』衣斐愛、狂言『杭か人か』。

 

現在、S席、C席、学生席は完売しています。A席、B席はまだ少し余裕があります。

チケットのお申し込みは、名古屋宝生会まで。


『鷹姫』下申し合わせ

本日は、新作能『鷹姫』の下申し合わせでした。

囃子方も加えて全役揃っての、一通りの通し稽古。次はいよいよ本番当日前に行う申し合わせ、そして本番。

コロス(岩役)8人のチームワークが発揮されるよう、私自身も稽古励みます。


ろうそく能 無事終演

一昨日、久良岐能舞台にてのろうそく能『通小町』、無事終演しました。

庭園のライトアップなどの演出にも、皆さんお喜び頂けたようです。

下記をクリックして様子をご覧ください。

   久良岐能舞台ブログ「花頭窓」

 

次回のシテは11月3日(水祝)蒲郡にての能『巻絹』です。

 


明日は能『通小町』(久良岐能舞台「ろうそく能」)

本日は、女流能申し合わせにて能『経政』の地謡を謡い、国立能楽堂に急ぎ移動して新作能『鷹姫』の稽古に途中から参加。

初めて「岩(コロス)役」の面を皆が掛けて見て、被り物も被ってみて、いわゆる「衣装合わせ」もしました。

どのような格好になるかは、11月5日(金)の本番をご覧いただいてのお楽しみ。

 

明日は、いよいよ「ろうそく能『通小町』」(久良岐能舞台)です。

チケットは完売しており、当日券も販売しないとのこと、ご了承ください。


『道成寺』下申合せ

本日は、名古屋能楽堂にて『道成寺』の下申合せをしました。

大鼓・小鼓それぞれの一調の箇所のみ。「一調(いっちょう)」とは、シテと囃子の一騎打ちのようなもの。

『道成寺』では、シテが烏帽子を着け(物着「ものぎ」といいます)て橋掛りの一の松(舞台に一番近い松の前)へ行き、舞台の鐘を見込み、大鼓の裂帛の掛け声に引かれて舞台に入ってきます。これが大鼓の一調。大鼓は5流派ありますが、今回お相手いただく石井流のみ、かなり特殊な手組を打つので、下申合せをお願いしました。きっと、本番一週間前の申合せでは、東京から来た宝生流の能楽師は皆、かなりの特殊さに驚かれることと思います。

大鼓のお相手は、河村裕一郎さん。お父様の河村眞之介師にも監督いただき、下申合せを致しました。

 

さて、小鼓の一調は「乱拍子(らんびょうし)」といって、大鼓の一調の後に控えた、これもお互い大変な気合いを必要とするもの。紀州・道成寺の62段の石段を一段一段上がる所作に由来する、と言われています。

小鼓の裂帛の掛け声と気合いと拮抗するようにシテも息の詰め開きをしながら、左右両方の爪先をそれぞれ外に動かしたり、強い足拍子を踏んだりします。

小鼓のお相手は、後藤嘉津幸さん。私も高校生の頃からお世話になっていて気心が知れていて、大変やりやすいお相手です。

 

朝から激しい気合と体力を消耗したので、昼は名古屋で馴染みのステーキ屋で(独りです)ランチをいただき、良質な高タンパク質を摂取してエネルギー充電!

身体に気を付けながら稽古していきたいとおもいます。

 

夕方から夜にかけては、愛知教育大学能楽部の稽古の為、これからカーシェアリングで車を借りて、大学に行ってきます!


体調万全

一昨日は、国立能楽堂にて能『春栄(しゅんえい)』のツレでの申合せ(リハーサル)の後、矢来能楽堂にて新作能『鷹姫』の稽古、

昨日は、能『春栄』のツレの本番を勤め、

本日は、名古屋能楽堂にて一調『歌占』(大鼓 河村裕一郎師)ほか、居囃子・舞囃子数番を謡いました。

 

役者冥利に尽きます。この後も凄まじいほどの舞台出演が続きますので、稽古も大事ですが、とにかく体調管理が第一。よく食べてよく寝ることだけは欠かしません。

先日、人間ドックとほぼ同等の精密な健康診断の結果が出て、全く異常なし。お医者さんにお墨付きをいただくと、毎日の生活にも自身が持てるのだなあ、と実感しました。

 

多少腰が不調ですが、これも定期的にお願いしている施術のおかげで直ぐに回復できます。

 

この調子で、12月3日の能『山姥』(渋谷能)まで乗り切って、良い舞台をお客様にお観せしたいと思います。

今後の主な舞台予定を以下にお知らせします。

 

◆10月23日(土)能『通小町』シテ(ろうそく能・久良岐能舞台)

◆11月3日(水祝)能『巻絹』シテ(蒲郡能)

◆11月5日(金)新作能『鷹姫』コロス役(山井綱雄之會・国立能楽堂)

◆11月13日(金)能『清経』ツレ(菊月能・豊田市能楽堂)

◆11月21日(日)能『道成寺』シテ(日本全国能楽キャラバン!・名古屋能楽堂)

◆12月3日(金)能『山姥』シテ(渋谷能・東急セルリアンタワー能楽堂)

◆12月19日(日)能『安宅』同行山伏(未来につながる伝統・宝生能楽堂)

◆12月25日(土)仕舞『岩船』(飛座・名古屋能楽堂)

 

この合間にも、様々な会の地謡やワークショップなどがぎっしり。その上お弟子さんの稽古がびっしり。

 

「いつ(自分の)稽古をするのか?」と思われるかもしれませんが・・・、あまり言いたくないのですが、

 

「ちゃんと稽古していますよ」。お客様の心に訴えかける能が舞えるように。