9月15日(土)五雲会『龍田』 2
(続き)
能の後半、シテの龍田姫が「神楽」を舞います。
宝生流では、シテが神楽を舞うのは、『龍田』『三輪』『巻絹』の3番のみ。
変わったところでは、『葛城』に「神楽」という小書(特殊演出)が付くと常の「序之舞」が「五段神楽(惣神楽とも)」に変わります(本年12月1日「満次郎の会」にて、辰巳満次郎師がこの演出で舞いますので乞うご期待)。
また、『絵馬』のツレ2人が相舞で「二段神楽」(神楽の省略形)を舞いますが、これは宝生流独自の演出。
「神楽」、私は舞囃子としては度々勤めておりますが、能としては初めて。
実際に扇を弊に持ち替えて左右に振り上げ、舞います。
神様の曲を勤めるのは、恐れ多い気持ちもありますが、『高砂』『養老』『加茂』などと同様、舞っていて清々しい気持ちになります。
『龍田』の神は女神で、しかも紅葉がご神体、すっきりとして尚且つ風情がある。
ストーリーでは『三輪』にかないませんが、三番目物の雰囲気も少しあり、かなりやりがいのある曲です。
先日の新作能『散尊』のデリラ役に引き続き、この『龍田』に至るまで、この夏は特に日焼けしないように気を使いました。女子かと思うくらい。
日焼けに関しては、色々な考えの方がいらっしゃいますが、ご覧になるお客様がどうお感じになるか、を常に考えたいと思います。
『龍田』の他に、『通盛(みちもり)』渡邊荀之助、『班女(はんじょ)』水上優、『是界(ぜがい)』東川尚史、他狂言2番。
入場料5,000円(学生2,500円)
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