初体験2

(つづき)

先日ある催しの後、たまには、と妻と待ち合わせして食事をしていたら、椅子に座っているのに立ちくらみが!(これは「座りくらみ」というのでしょうか)

視界が狭まり、見ている風景・画面がオレンジ色の絵の具をぶちまけたような映像になってきて、意識もうろうとして、あくびが止まらなくなり、手の指がツってきました。

「これはマズいかも(料理はおいしかったのですが)」と思い、妻に「倒れたらあとはヨロシク」と言おうと思ったのですが、叫べど声は出でばこそ。

「こんな良い店で失禁したらどうしよう」

とか、

9月22日第1回和久荘太郎演能空間はどうしよう」

などと余計なことを考えながら、店員さんに

「お客様どうしました?!」

などと騒がれたらいやだな、と思っていました。

しかしさすが妻は、顔面蒼白の私の顔を見て全ての事情を察し、店員さんが騒ぎ立てないよう、我々の平静を装い私の回復を待ちました。

(つづく)