がんばれ日本!
昨日、名古屋宝生会定式能が無事開催され、『忠度』の能を勤めさせていただきました。
このような時勢ですが、大勢の方にご来場いただきまして、誠にありがとうございます。
被災された方々のご心情を考えますと、芸能・芸術などの開催は、憚られる面もあります。
今回は鎮魂の為に、開演前に、名古屋宝生会出演者一同にて『江口』の謡を、舞台で手向けました。
私は、すぐ後の出演のために、忠度のシテの装束を着ていましたので、舞台には上がれませんでしたが、鏡の間にて手向けました。
東京では、能に限らず各分野の催しが中止や延期になり、宝生流も今月19日の五雲会と、27日の別会能が延期になりました。
そのような中で、被災地から距離が離れているとはいえ、常の通りに舞台を勤めさせていただくことをありがたく思い、舞わせていただくからには、と精一杯勤めました。
原発の不安もつきまといますが、なんとかこの日本が立ち直って欲しいと思います。皆で力を合わせて頑張りましょう!
3月20日(日)名古屋宝生会定式能
大地震の被害の実態が日に日に見えてきて、目を覆いたくなる惨状です。
大事な方を喪った方、連絡がつかない方、悲しみはいかばかりか。これからのこと、全く想像もつかないでしょうが、なんとか生き抜いてほしいと思います。
決して他人ごとではない事が今回のことではっきりしました。
いつかこのような日が来ることは、誰もが心の奥で覚悟していたとは思います。その日がついに来たのですが、これが序章でないことを祈るばかりです。
緊急時ですから、歌舞音曲を控える考え方もありますが、我々役者としては、変わらず公演を続けることによって、皆さんを元気づける目的もあり、できるだけ能の公演を開催する方向で考えるべきだと思います。
来週日曜日20日の、名古屋能楽堂における「名古屋宝生会定式能」は、予定通り開催いたしますので、ご不安の中ではありますが、ぜひご来場いただきたく思います。
1月23日の当ブログでもご紹介したとおり、私は能『忠度(ただのり)』を勤めます。桜の樹の下での仮の一夜の夢を見ていただけたらと思います(13時開演、ほかに能『巻絹』(シテ衣斐正宜)、仕舞・狂言)。
お見舞い申し上げます
大変な地震でした。被災された方に、心からお見舞い申し上げます。
とりあえず当家は全員無事です。タンスや、型附けなどの本棚が倒れましたが。
今後も予断を許さないでしょう。皆様、お気をつけ下さいませ。