形見分け
長い巣ごもり生活で、家族4人ともいつも家にいて、3食全て自宅で、となると妻も大変なので(申し訳ないけど相変わらず私は作っていません)、せめて昼食だけは、と、息子(中2)や娘(小6)が作ってくれるようになりました。成長を感じます。
ここ1ヶ月半くらい、料理から片付けまで、2人とも本当によくやってくれたので、先日、私が歯医者の定期検診から帰った時にお小遣い(1,000円ずつ)を2人にやりました。お父さんからお小遣いをもらうことが余程珍しかったのか、いたく喜んでくれました。
その翌日、妻が子供たちから、ある相談を受けたそうです。
「お父さん、もしかして死ぬんじゃないか」と。
聞けば、「歯医者から帰ってきたら、いきなり2人にお小遣いをたくさんくれたから。」と。
歯医者で何か重篤な病気が見つかったのでは、と勘ぐったようです。形見分け⁈それ、冗談?本気?(皮肉?)
確かに、私からお小遣いをあげたことはほとんど無かったかもしれません。そんなに珍しいことだったのか・・・。たまには手ずからあげなきゃね。
オンライン稽古③
スマホは、長時間オンライン稽古をしていると直ぐにバッテリーが熱を持ってきます。最初はスマホのみでやっていたのですが、このままでは寿命が短くなると確信し、パソコンの使用に変更しました。しかし当節、子供達も学校や塾のオンライン授業があるために、我が家に2台あるノートパソコンだけでは賄えず、iPad proをオンライン稽古用に購入し、ますます快適。
iPad pro、iPhone、パソコン全てに対応する有線マイクも購入し(まだ届いていませんが)、お相手に出来るだけ良い音をお届けする様々な工夫を考えて実践しております。
な~んて、また悪い(良い?)癖が出て、色々と凝りだしてしまいましたが、そろそろ、オンラインではない、通常の稽古ができそうな予感。まあ、必ず来るであろう次の緊急事態宣言期間には直ぐにオンライン稽古で対応する、という準備ができたことは大きな収穫。
あるお弟子さんに「オンライン稽古ができることによって、また様々な可能性が広がるのでは」と言われ納得。確かに、体調不良で稽古をお休みになった方には、後日オンライン稽古での代替も可能だし、例えばご遠方(外国でも!)のお弟子さんにも稽古を止めずに続けていただくことができるようになるかもしれません。実際、しばらくお休みだった米沢(山形県)のお弟子さんもオンライン稽古をお始めになったし、今年アメリカに移住する学生さんにもこのまま続けてもらえるかもしれません。
私は、転んでもただでは起きません。
オンライン稽古②
LINEならば、最近はスマホを持つ方ならば老若男女問わず使っているようですので、最初はLINEのビデオ通話から始めました。
「お約束の時間前に謡本を前に置いて、スマホを立てかけて向き合っているだけで大丈夫ですから」とお伝えして、先ずは15分間ほど稽古(謡のオウム返し)の使用に堪えるか実験。それで可能ならば、他日を約して実際にオンライン稽古開始。
拙宅は、1階の居間にWi-Fiルーターがあり、離れた3階の舞台はやや電波が弱かったので、Wi-Fi電波の中継器をビックカメラ(もちろんオンライン)で購入して2階の息子の部屋に設置。電波は完璧です。
お相手によっては、LINEではなく、zoomやSkypeはたまたFace TimeやGoogle meetを最初から希望されて、それらに対応するうちに私自身が勉強になりました。そしてそれらを応用して、今はやりの「オンライン飲み会」を友人たちと開催したり、仕事上の打合せをしたりしてスキルアップ。
LINEは気軽に始めるにはとても良いツールですが、どうも最近このような状況下で人気なのか、繋がりが悪い時間帯があると感じ、趨勢のLINEからzoomへ移行のお願いを皆さんにしています。
zoomは画質も音質も良く、使用も慣れてきました。少し注意が必要で、zoomは、大きい音(声)を出すと、マイクが自然と集音のレベルを落とすようで、その対策を調べて、私自身のスマホやパソコンに設定。すると、お相手に快適に聴こえるようになったようです。お声が大きいお相手にもその設定をお願いすることで、こちらも聴きやすくなります(「オンラインレッスン」で検索すると有益な情報が出てきます)。
オンライン稽古①
ご存知の通り、能楽界(能・狂言)もご多分に漏れず、全ての流派が舞台活動を自粛しており、私自身も3月から今に至るまで、悉く舞台出演が無くなってしまいました。この先も8月頃までの舞台出演の多くが既に中止・延期の連絡を受けており、全く先が見えない状態でしたが、本日の緊急事態宣言全面解除の報により、今後少し変わってくるのではと期待しています。
自粛開けで最初の舞台が、6月20日(土)五雲会の能『善知鳥』のシテ。入場制限をして慎重に開催するとのこと、張り切ってまいります!
ところでこの期間、お弟子さんの稽古もままならず、名古屋・岡崎・甲府・横浜、そして名古屋の学生3校(愛知教育大学・愛知県立大学・名東高校)も全て4月からは中止。自宅である東京の飛鳥舞台の稽古に来られるお弟子さんも日に日に減少。唯一稽古に伺い続けたのは桐生の稽古場。カーシェアリングで車を借りて、感染に気を付けて高速道路を往復。普段は月1回しか伺えないのですが、この時とばかり、月2回伺い続けました(ご迷惑だったかも?)
このようななか、お弟子さんから「オンライン稽古」のお勧めがあり、当初は思いもよりませんでしたが、学生さんを実験台に始めてみると、意外に皆さん好評。
「顔を見ながらだと、しっかり稽古をしてもらっている感じがする」とか、
「通常の稽古同様、緊張する」
などという感想をいただき、4月の末頃からお弟子さんお一人ずつ実験をして、当面これで稽古となり得るか(また、お月謝を頂戴するに値するか)体験していただき、ほとんどの方がオンライン稽古に移行していただくことができました。
さすがに仕舞の稽古は難しく、謡のみに特化。「緊急事態宣言期間」イコール「謡の強化期間」としてご納得いただいています。実際、皆さんこの機会に更なる上達を感じます。
3校の学生さんだけで30人弱稽古しますので、なかなか骨が折れます。学生さんは、もちろん仕舞は個人稽古ですが、謡はどうしても団体稽古になってしまうので、この個人稽古ができる機会に、普段伝えられない基礎をしっかり作ってあげたいと思います。
能『善知鳥』を舞います【6月20日(土)五雲会開催について】
来る6月20日(土)宝生能楽堂にての「五雲会」にて、私は『善知鳥(うとう)』のシテを勤めますが、入場者数を制限して、感染防止対策をして開催することになりましたのでお知らせいたします。各自お気を付けの上でご来場いただけましたらありがたく存じます。
12時開演
- 能『歌占』シテ 水上優
- 狂言『雷』
- 能『杜若』シテ 川瀬隆士
- 能『善知鳥』シテ 和久荘太郎、子方 藪俊太朗、ツレ 田崎甫、ワキ 森常好、笛 杉信太朗、小鼓 住駒充彦、大鼓 原岡一之、主後見 野月聡、地頭 大友順
16時20分終演予定
(『善知鳥』は15時10分開始の予定です。)
入場料は5,000円です。ご来場いただける場合、当ホームページ内【お問い合わせ】までご連絡ください。予めチケットをお送りいたします(お代は、チケット到着後、指定の送金先に後日お願いいたします)。
〇(公社)宝生会今後の運営について
【お客様の感染を防ぐために】
・観客席を約半数に減らし、密接を避けてお座りいただくように致します。
・換気の為上演中も見所の扉を開放いたします。
・各所にアルコール消毒剤を設置し、消毒剤の使用や、咳エチケットへのご協力をよびかけます。
・非接触温度計によりご来場の方の体温を測定しご入場いただきます。