黒川能2

黒川能・王祇祭で付けていたマスク。
2つとも真っ黒。
かなり大きい蝋燭5・6本を、18時から朝方5時まで、11時間灯し続けるので、目には見えませんが煤(すす)がすごいようです。
私達は、少し遅れて入場したのですが、観客が皆、昔の不良グループみたいな黒いマスクをしているものですから、「あ、白いマスク持ってきちゃったけど良いのかな」と一瞬考えましたが、途中お手洗いに立ち、鏡を見ると、自分もちゃんと不良グループの仲間入りしていました。
6時間くらいで一度 取り替えましたが、やはりすぐに真っ黒。これでマスクをしていなかったら、肺はどうなるんだろうと、またいらぬ心配をしました。
演者はもちろんマスクをできません…。
後の予定は、
7時過ぎの飛行機で帰京して、10時からの子ども達の幼稚園のお遊戯会に直行
ですので、観世流の方のお計らいで、彼の定宿の温泉に(超短時間でしたが)入り煤を流し、庄内空港に向かい無事帰京し、何事も無かったかのようにお遊戯会に参りました。
黒川能
黒川能の王祇祭を観てきました。無泊徹夜で。
いつかは本場で観てみたい、と昔から思っていたのですが、観世流のある方から、ぎりぎりの旅程になるがいかが、とお誘いいただき、チャンスを逃すまいと、ある狂言方を含めた男3人で。
カルチャーショックを受けました。自分の舞台に生かすとか、芸を盗むということではなく、純粋に一観客として、大いに楽しんで、お神酒をいただき拍手もしました。
「能を観る」というよりも、「お祭りに参加」しているという実感があります。
演者も郷土芸能らしい大らかさがあり、各人がプライドを持ってしていることに感心しました。
これが丸々昔のやり方だとはもちろん思いませんが、何かヒントがあるような気がします。
(つづく)
春なので…
今日から2月。いよいよ春が近づいて来ました。
暖かくなり始めると、和久だけに心が躍ります(わくわくとね…)。
当ブログ、毎度投稿にムラがありますが、統計をとると、ある傾向が見えてきます。
3回集中的に投稿したその後は、かなり間が空いてしまいます。
自分ではわかっているのですが、頭を使い過ぎて力尽きてしまうのです(もしくは飽きてしまう)。
これを「Mikka-Bose」というのでしょう。
英語で言うと、悪癖も少し格好良い感じがいたします(暦の上ではもう春になりますので、お許し下さい)。
他に投稿がストップするのは、人との約束を果たせていない時。
「あいつは頼んだ仕事がまだ終わっていないけど、ブログを投稿する時間はあるんだ」
と思われることを、非常に怖れるのです。
あとは、何か人に言えないことをやっている時。
これは、今流行りのFacebookなどは顕著ではないでしょうか。自らたった今やっていることを世間様に知らしめているのですから。
うまく利用すればアリバイ作りもできそうですが、残念ながらGPSで宇宙の衛星から見守られて(見張られて)いますので…。
息苦しい世の中になってきました。私など、役者の端くれながら、「夢」をお見せする仕事をしている矜持があるのに。
「スマフォ」に引き続き、そろそろFacebookは卒業の時期が近づいてきたかもしれません。
娘語録
家にいられる時は、子ども達が幼稚園から帰って来ると、今日あったことを務めて聞くようにしています。
先日も娘(4歳・年少)に、どんなことがあったか聞くと、「うーん」と言ってなかなか言わないので、何かイヤなことでもあったのかと心配になって、
「詳しくお話しして」
というと娘は、
「詳しくは、ホームページで」
家族4人大爆笑。
しかしマスコミの洗脳は凄い…。
ドラえもん将棋

凜太郎(息子・6歳)のドラえもん将棋盤です。
昨年勤めた、能『花筐(はながたみ)』の子方のご褒美に、シテの小倉健太郎師からいただいた品で、おかげさまでこれをきっかけに息子が将棋にハマりました。
将棋は、駒の動きを覚えるのが意外と大変なゲームですが、ドラえもん将棋は写真のように駒ごとに動ける方向を表示してあり、子供ならずとも初心者にはありがたい代物です。
僕が家にいると思えば、すぐにこの将棋盤を手に戦いを挑んできます。
僕は、将棋をちゃんと習ったことはなく、定石なども知らず自己流で、決して得意ではありませんが、初めのうちは子供のこととて、軽くあしらって勝たせてやったり、手加減していました。
しかし、徐々に三手先くらいまで読めるようになってきて、これはいい加減なことを教えずにちゃんと習わせた方が良いと考え、週1回の将棋教室に(妻が)連れていくようになりました。
さすが餅は餅屋、行くたびに定石を覚えてきて、逆に僕が教わる始末。
毎週楽しく通っているようです。
今度の4月から小学生。能だけでなく、何でもやってみて、自分の好きなことをたくさん見つけてほしいと思います。
今のところ、能が大好きだと言っていますが、それはこの将棋盤のように、皆様からのご褒美やお褒めのお言葉目当てが半分でしょうか。
父は、アメとムチの使い分けが大変です。
乱能
昨日、宝生流祖神祭「乱能」が大盛会にて終了しました。
師走のお忙しい中、大勢のご来場、宝生流の一員として感謝申し上げます。
普段見られない、能楽師の専門外のぎこちないな姿に、皆様笑い疲れたことと思います。
楽屋でも、幕の隙間やモニターから観て、皆大爆笑でした。
私自身は、能『鞍馬天狗・白頭』の大鼓を勤めましたが、後先考えずに本気で打ち込んだら、右手がグローブのように腫れて、ペンを持つことも難儀しております。
大鼓方という仕事の大変さが身に沁みてわかりました。一日に数番打つこともある大鼓方、私など、能一番でこの調子では務まりません。
終演後、数名の大鼓方の「右手」を見せてもらいましたが、みなその道の職人の手をしています。若い内から、専門に打ち込むことによって、右手の皮膚が進化していくようです。
私のこのグローブのような右手では、扇を持ってシオリ(泣く型)をしても様にならないので、早く腫れが引くことを願っています・・・。
今回のために、無理を申してお稽古願った國川純師(高安流大鼓方)には、曲の位のみならず、幕内のお調べや、舞台上の立居の作法まで、細部にわたりご指導いただき、おかげ様で自信を持って舞台に立つことができました。
牛若丸役で好演した盟友の亀井広忠師(葛野流大鼓方)をはじめとした囃子方数名の方から、終演後に私の大鼓を称賛いただき、お世辞とは知りつつ嬉しいのですが、本業でこれほど褒められた経験がありませんので、転向を考えた方が良いのかもしれません。
いやしかし、これを本業にしたら、大鼓は褒めていただける訳もなく、今度は謡を(お世辞で)褒めていただいたりして・・。
地謡を統率なさった野村萬師(和泉流狂言方)と亀井忠雄師(葛野流大鼓方)には、「和合」と「引っ張り合い」を舞台上で、まるで会話をしているように教えていただいたように思います。得難い経験をさせていただきました。
なお、お二人には、囃子方4名・後見2名・地謡8名の計14名に山伏の「兜巾(ときん)」と「鈴懸(すずかけ)」を着けて出演するコスプレをお許しいただいたこと、両師の度量に感服しました(出番直前に「舞台は真剣に勤めますので」ということでお願い申しましたら、快くお許しいただき、御自らもお着けいただきました)。
前回の乱能は14年前だったことを考えると、次はいつ開催されるかわかりませんが、各役がお互いの苦労を理解し合う良い機会になり、私も大変勉強になりますので、お客様と共にまたの機会を楽しみに致します。
サンタさんと中井さん
明日はクリスマスイブ。
しかし、私は舞台(「広忠の会」と「文京区民能」)終了後、所用の為、家族でクリスマスイブを過ごせないので、今夜1日早くクリスマスパーティーを開催しました。
プレゼントも1日早く届くだろうと勝手に解釈して、子ども達はサンタクロース宛てに手紙を書いていました。
そっと覗き込むと、長男(6歳)の手紙には、
「さんたさんと なかいさんへ」
?????????????
「中井さん」って?
私の妹の嫁ぎ先が「中井」姓で、子ども達を大変可愛がってくれる叔父・叔母なので、サンタさんと並記したのかと思いましたが、
「サンタさんトナカイさんへ」
ということでした。
日本語は難しいですね。
しかし、トナカイは字を読めるかしら・・・。
東京 稽古納め
本日、自宅の東京の稽古場、飛鳥舞台のお弟子さんの稽古納めでした。
年末にまだまだ舞台や慶事があるため、例年より早く納めさせていただきました。
せわしない年の瀬、雨にも拘わらず、お一人もお休みになることなく、元気なお顔を見せて下さいました。
と言っても、特別なことをするわけでもなく、いつも通り、お一人ずつ楽しく(厳しく)稽古をして、今年の感謝を述べ、新年また元気でお目にかかるお約束をしました。
お人柄の良いお弟子さんに恵まれ、幸せを感じます。
皆さんのおかげで、わくわく動物ランド(和久一家のこと)は元気いっぱいに生きることができます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
松月会
本日は、小鼓方(大倉流)久田舜一郎師主催の「松月会」の助演のため、日帰りで名古屋能楽堂に参りました。
能3番、一調・独鼓・囃子・多数の大盛会。
私は、独鼓3番、囃子2番をお相手させていただきました。
久田先生には、大阪の催しでたまにお目にかかる程度なのに、いつも「元気?」とお声をかけていただき、親しみを感じていますが、そのような気さくなお人柄から、お弟子さんが大勢いらっしゃるのもうなずけます。
お能をお稽古なさる女性は、佇まいが美しい女性が多いものですが、特に松月会には美しい方が多いと感じました。
何を見てるんだと怒らないで下さい。仕事もがんばってきました。
兎も角、会の助演にお声掛けいただいたおかげで、よい経験と勉強をさせて頂きましたし、なかなか普段ではお近づきになれない重鎮と交わることが出来たり、久しぶりに会う他流の面々とも旧交を温めることが出来、大変良い刺激になりました。
観世喜正師が、久田先生と私のツーショットを撮影して下さいましたが、残念ながら我々舞台人に存する、肖像権と著作隣接権の関係で、勝手に披露する訳には参りませんので、今回は見送り。
とりあえず個人的に楽しんでおきます。
そのうち披露することもあるかも。
いや、無いかも。
能楽師走
「ブログ、ちっとも更新しないじゃないか」
「いつまで『不覚』なんだ」
「まだ声つぶれてるのか」
と、声が聞こえてきそうです(僕の耳には届いていませんが) 。
声はその後すぐ回復して、元気いっぱい、走り回っております。
まめ男でないもので、更新にかなりのムラがありますが、どうかご容赦下さい。
