武蔵野大学能楽資料センター 公開講座(平成28年7月25日)

去る7月25日(月)、武蔵野大学能楽資料センター主催の公開講座、

『能・狂言とゆかりの寺』(全4回)

  「泉涌寺-またまた勃発!仏舎利盗難事件」

にて、三浦裕子氏(武蔵野大学文学部教授・能楽資料センター長)のご依頼により、生駒哲郎氏(武蔵野大学教養教育リサーチセンター研究員・東大史料編纂所・図書部史料情報管理チーム)との対談(実際は、司会役の三浦氏にも入って頂いての鼎談)をさせて頂きました。

能『舎利』をテーマに、仏教学者と能役者の立場から、仏舎利(釈迦の遺骨)に関して思うところを述べました。

なぜ私のような若造に白羽の矢が立ったかというと、本年5月に『舎利』のシテ(足疾鬼役。豊田市能楽堂「さつき能」にて)、12月14日にツレ(韋駄天役。囃子科協議会にて)、と、年に2回も能『舎利』に関わるという、珍しいことが三浦氏の目に留まったから。

 

公開講座20160725①
普段人前では、座りなれないので椅子は苦手です。

公開講座20160725⑤
約330名聴講のお客様。檀上は、左から三浦裕子氏、私、生駒哲郎氏。

公開講座20160725④
韋駄天(ツレ)の持つ、打杖(うちづえ)について。

公開講座20160725③
宝生宗家蔵・舎利珠。この中のどこに牙舎利(げしゃり。釈迦の歯の遺骨)を入れるのか、と生駒氏に質問。

公開講座20160725②
能『舎利』の一節を謡う。

 

私にとっては、身に余る機会を頂き、大変勉強になりました。

人前で話をすることが得意そうに見られるのか、年々このような機会を与えられることが増えているのですが、実は大の苦手。大変な誤解、買い被りです。
正直申して、出来れば逃げたいのですが、これも能楽と宝生流の普及、また、私自身の勉強の為、と自身の心を奮い立たせて挑んでいる次第です。

以下に、本年の武蔵野大学能楽資料センター公開講座の予定を。


平成28年度 武蔵野大学 能楽資料センター公開講座

『能・狂言 ゆかりの寺』

 ◆7/11(月) 延 暦 寺 ― 戦う僧侶・悪鬼退散

   殿田 謙吉 ワキ方宝生流能楽師

   三浦 裕子 本学文学部教授・能楽資料センター長

◆7/25(月) 泉 涌 寺 ― またまた勃発!仏舎利盗難事件

   和久 荘太郎 シテ方宝生流能楽師

   生駒 哲郎  本学教養教育リサーチセンター研究員・東京大学史料編纂所 図書部史料情報管理チーム

◆9/27(火) 西本願寺 ― 生きる歴史的能舞台

   片山 九郎右衛門 シテ方観世流能楽師・公益社団法人京都観世会会長

   金子  健    文化庁文化財部伝統文化課芸能部門文化財調査官・能楽資料センター研究員

◆10/31(月)清 水 寺 ― 祈る心・籠る人びと

   野村  萬 狂言方和泉流能楽師・日本芸術院会員

   池田 英悟 本学講師・能楽資料センター研究員

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時間:午後2時40分~4時10分  開場:午後1時40分

会場:武蔵野キャンパス6号館 雪頂講堂  東京都西東京市新町1-1―20

聴講無料・予約不要

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私以外の能楽師・狂言師は、いずれも超一流の方々。
さすが三浦裕子氏。良い企画の講座です。

私は、恥ずかしい限りでしたが、何とか無事(?)勤めました。