夕顔

先日5月7日のブログ「卯の花」で、梅雨の走りのお話をしましたが、今日の天気予報によると、本日火曜日より金曜日まで、梅雨の走り、すなわち「卯の花腐し」が降るそうです。
台風になる可能性もあるとのこと、卯の花は散り落ち、梅雨本番を経て季節は夏に向かって行きます。
気温も急上昇して、蒸し暑くなるとのこと。
さて、気が早いかもしれませんが、今夏に向けて節電対策が色々提唱されていますが、みなさんのご家庭ではどのような対策をお考えでしょうか。
とりあえず我が家では、敷地面積的にはとてもグリーンカーテンまでにはなりませんが、大きい鉢に「夕顔」の種を蒔いてみました。植物を育てることで、周囲はかなり涼しくなるようですから、多少の貢献はしてくれることでしょう。
夕顔と言えば、宝生流では明治の家元により廃曲になりましたが、そのものずばり『夕顔』という曲があり、観世・金剛・喜多で現行曲になっています。
おそらく、類似曲に『半蔀(はしとみ)』があるので、廃曲になったと考えられます。
『半蔀』は可憐な小品。シテは源氏物語の中の儚い女性「夕顔」なのか、それとも夕顔の花の精なのか、最後まではっきりしません。
作り物が秀逸。半蔀屋に蔦を絡ませ、夕顔の花や瓢箪を付けて、中にシテが入り、もの寂しい風情。曲の中盤、蔀戸を押し開けてシテが作り物から出て、クセと序ノ舞を舞います。
夕闇にぽっと白く咲く大輪の花を楽しみに、小学生のように毎朝水やりをしています。