せんせい

今日は、名古屋能楽堂にて恵美寿会(えびすかい。衣斐正宜師ご社中発表会)の助演。

 

主宰の衣斐師の芸歴から考えて言わずもがな、みなさん年功を積まれた舞台成果とともに、能を人生の伴侶として楽しんでいらっしゃるのがよく伝わりました。

また、ベテランばかりのなかに、私よりもずっと年長の初舞台の方もいらっしゃるのが素晴らしい。社会的地位や一芸を成した方がまた一から新しい稽古事を始めようというのですから、「生き方」として見習いたいと思いました。

先日のSAMさんもそうですが、還暦近くなっても謙虚且つ常に進化している人生の先輩に触れると、はたして自分が還暦近くになったときに、そのような柔軟な境地に達することができるのか、と最近自問自答しています。

 

年ごとに、あきらめが早くなったり、思考が凝り固まっていくように感じる自分を省みます。

 

この世界、若いうちから「先生」と(表向きは)もてはやして頂きますが、自分のお弟子さん以外の歳上の方から言われると、いまだになんだかむずがゆい(「先生」と言われることが好きな方もいらっしゃいますがね)。

やはり先に生まれている方は私の「先生」です。