『羽衣』ご来場ありがとうございました
本日、横浜能楽堂にての能『羽衣』、おかげさまで無事舞い勤めることができました。大勢のご来場、誠に有難うございました。
今回は、地謡と囃子に助けられたことが大きいと感じます。
人口に膾炙した『羽衣』ですので、我々能役者にとっては却ってやりにくい曲で、私のシテではどうにかなるものではない、と当初より判断し、今の宝生流で最高と思える地謡を依頼しました。
囃子方、またワキ方も私の父親世代のベテランばかり。文字通り「舞わせていただいた」という感覚です。
良い経験になりました。
次は、新年1月26日(日)名古屋宝生流定式能にての能『絵馬』。これもなかなか手強い曲。明日から稽古に励みます。
『班女』有難うございました
本日、五雲会にての能『班女』おかげさまでなんとか無事舞い勤めることができました。大勢のご来場誠に有難うございます。
ちょうど1週間後には、横浜能楽堂普及公演にての能『羽衣』が控えております(こちらはは販売1ヶ月で完売しており、当日券が出るのか定かではありません)。続けてお越し頂くお客様には、暮れも押しつまったなかのご来場、心より感謝申し上げます。
これから1週間、体調に留意して、良い舞台をお見せできるように精進致しますので、何卒宜しくお願い致します。
いよいよ『班女』
いよいよ、今週土曜日の五雲会は、能『班女』を舞います。
明後日木曜日は申合せ(リハーサル)。
普段は慌しく過ごしていますが、お役の前は出来る限り休みをとって、万が一の場合(風邪や怪我などの回復の時間)に備えたり、曲に関する書物を読み込んだりして事にあたるようにしています。
もちろん稽古も充実させます。ただ、若いときのように、ガムシャラに稽古に勤しむと、身体を壊したり、本番にピークを迎えることがだんだん難しくなってきましたので、舞台での稽古に留まらず、イメージトレーニングをしたり、精神の充実をはかります。
他に、能『巻絹』木谷哲也、能『融』小倉伸二郎と狂言一番。ご来場をお待ちしております!
伊勢参り④(おまけ)
唐突ですが、拙宅の庭のカエル。石蕗(ツワブキ)の葉の下で雨宿りしています。
伊勢参りで禊した二見興玉神社では、カエル(作り物)が神様の使いとしていたるところにいるのです。
おみやげ売り場でもこのように宣伝しているので、
一匹連れて帰ってしまいました。ウチの庭石で偉そうにしています。
伊勢参り③
猿田彦神社内の、猿女(さるめ)神社。天鈿女命(アメノウズメノミコト)が祭神。能『絵馬』でも登場して描かれる、天岩戸隠れ伝説に登場する芸能の神様。多くの芸能人が参拝します。私も毎年のように参拝。
猿田彦神社の脇を流れる小川の紅葉。
そしていよいよ内宮へ!
天皇陛下の御即位参拝の為、鳥居もくぐれませんが、鳥居の前に遥拝所が臨時設営。ここでお賽銭を入れて、娘とお参りしました。天照大神を想い、「お役をさせて頂きます」と。
この後は、おはらい横丁とおかげ横丁で食べ歩き。赤福のぜんざいは最高。こういう楽しみもなくっちゃ。
ペンペン焼き。これ、オススメです。いつもあまり並んでいませんが、隠れた名物じゃないかと。
イカのペンペン焼き
伊勢参り②
夫婦岩近影。
能『絵馬』の成功祈願をしました。娘は、103歳の曽祖母がこれからも元気に長生きしてくれることを祈願。
外宮の正宮・豊受大神宮。天照大神のお食事を司る、豊受大御神が祀られています。
内宮へお参りする前に、猿田彦神社へ。宝生流の祖神で「道開き」の神様。演能空間の初回の折に初めて参詣し、その後度々訪れております。
(続く)
伊勢参り①
来月の、令和2年1月26日(日)名古屋宝生会定式能にて、能『絵馬』を勤めるにあたって、去る11月23日(土)に、娘を付き合わせて伊勢参りを強行してきました。
前シテは老人姿ですが、実は天照大神(アマテラスオオミカミ)の化身。姥(実はアマテラスオオミカミの弟神・月読明神)を伴って登場し、晴れの白絵馬か雨の黒絵馬をかけるかで夫婦が言い争い、最後は両方掛けることに。
後シテは天照大神が男神の姿で激しい神舞を舞います。
いつもの如く、神様や幽霊のお役を勤めるときは、必ずその地を訪ねてお参りしますので、今回は天照大神がおわします伊勢神宮の内宮へ!
と思って向かっていたら、そうだ!今日は折しも天皇陛下と皇后陛下が、即位のご報告に内宮に行かれる日だ!と気付いて、行きの近鉄電車内で調べたら、やはり内宮は入れないとのこと。
娘とがっかりしつつも、このような良き日に伊勢神宮にいられるのは素晴らしいこと、と思い直し、定番のルートでお参りして、内宮は鳥居の外から参拝することにしました。
二見興玉神社の海岸。遠くに夫婦岩が見えます。古来、ここで禊して、外宮、内宮の順に参拝します。
(続く)
久良岐能舞台 宝生流講座研鑽会
今日は、宮城県仙台市にての催しにて、仕舞2番の地謡と能『通小町』(シテ 武田孝史)の副後見を勤めてまいりました。
昨日は、久良岐能舞台にて、久良岐能舞台主催の「宝生流講座 研鑽会」が催されました。
珍しく晴天に恵まれました。
入り口。
この舞台に私は月3回稽古に参りますが、訪れる度に季節の移り変わりが感じられるところが素晴らしい。いかにも「能を稽古しに来ている」ことを、師匠も弟子も実感します。
最初は、素謡『鶴亀』。私の関わる発表会では、これを全員で無本で謡うことが恒例になっています。初め謡えなかった方も、毎回謡っていれば、いつのまにか謡えるようになるもの。
現在、久良岐能舞台の宝生流講座生は12名。最近新しくお2人がお仲間入りなさいました。
研鑽会にては、私のお弟子さんの会「涌宝会(ゆうほうかい)」の会員にもお声掛けして、総勢36名での出演となりました。
素謡と仕舞の会で、土屋 周子師をお招きしてご助演願い、素謡の地頭を数番勤めて頂き、皆さんの刺激になりました。
終演後は、フレンチレストランにて懇親会。土屋師や私のご挨拶、初舞台の方のご紹介などなど、和気藹々とした朗らかな催しでした。
大人の階段
昨日は、息子(中一)の新しい眼鏡を作りに2人で池袋へ。
なかなか理知的に、短時間で候補をいくつか立てて中から選び抜き、思わず感心。眼鏡の選び方ひとつをとっても成長を感じたひととき。身長ももう少しで私に追いつきそうです。
帰りのバス停までの2人の道中、ガールズバーの呼び込みの女の子から声をかけられたのには驚きと同時に笑ってしまいました。
私1人のときは当然いつも声を掛けられますが、息子と2人で歩いていて呼び込みに声を掛けられるのは初めて。
私「(ガールズバー)行ってみる?」
息子「いや、親子じゃ会話が気まずいから‥。第一未成年だし。」
その通り!大人になってきたねえ。そのうち友達と行きなさい。