謡跡『黒塚』1
今回の学校巡回公演、全くの偶然ですが、史跡『黒塚』がある土地・二本松市の小学校にて、第一日目の能『黒塚』を上演しました。
引き寄せられたような感覚。このようなチャンスはまたとないので、団体バスの運転手さんや出演者の皆さんにお願いして、上演後に史跡に立ち寄りました。
これが安達ヶ原の黒塚。
観世寺。
必ず謡跡にある、謡曲史跡保存会の立て札。
鬼婆が血の付いた包丁を洗った池。
(続く)
学生さん
昨日、今日の2日間にわたって、全国宝生流能楽連盟(全宝連)という、宝生流の能楽学生サークルの全国組織の発表会が京都・金剛能楽堂にて開催され、学生さんが日頃の稽古の成果を発表なさいました。
昨日の1日目は、残念ながら豊田で能『芦刈』を舞った為に拝見できませんでしたが、本日は、指導している学校のほか、他大学の発表もほとんど見ることができました。
中でも気になった、仕舞『桜川』を舞ったある初対面の学生さんに後で声を掛け、「あなたは能をよく観ているでしょう」と聞いたら、「はい」と。やはり。
その『桜川』には、いわゆる現代的な思考の「こう見せたい」というあからさまな意図や、奇をてらったようなところが無いのに、ふっと景色が見えました。それ以前に身体の運用法(使い方)もよく人の舞台を見て研究しているな、と感じました。
玄人、素人の別なく、能の上達には、舞台を数多く見ることが欠かせません。「能」有っての「仕舞」、「能」有っての「素謡」です。能をよく観ている方の舞台は何かが違うのですぐに分かります。
上手でない舞台も勉強になります(失礼)。何か得るところが必ずあります。稽古だけではなかなか上達は望めません。
この学生さんの指導者も良いのでしょう。この学生さんが失礼ながら作品だとすると、作者の「丁寧に」という思いが伝わりました。料理でも、家具でも、書画でも同じことではないでしょうか。
私としては、色々考えさせられる学生さんの発表会でした。
猫の額1
最近、拙宅の小さな庭を整理して耕し、和の草花を植えています。
枝垂紅葉(シダレモミジ)。ゴールデンウィークに娘と日比谷の花屋さんで良いのを見つけました。秋の紅葉が楽しみ。
シャガ。能『芦刈』『敦盛』のシテの持ち物です。来週の豊田市能楽堂『芦刈』でも、生花を持ちます。春に白い花を咲かせます。久良岐能舞台の庭園に自生しているのを職員さんから分けて頂きました。
石蕗(ツワブキ)。冬に黄色い花を咲かせます。名古屋駅の花屋で見つけ、新幹線で持ち帰りました。カエルの置物がピッタリ。
クチナシ。これも名古屋の花屋から。良い香りがします。
桔梗(キキョウ)。これも名古屋から。
(続く)
帰宅したら
父の日は、毎年名古屋宝生会定式能の日。今年は能『草紙洗』で小野小町役を勤めていました。
昨日、名東高校と愛知教育大学の稽古をして最終の新幹線で4日ぶりに帰宅すると、寝室に娘からの手紙が。
娘とはすれ違いで、林間学校の真っ最中。帰ったら抱きしめてやろうかな。
盛会裏に
昨日、一昨日と、名古屋能楽堂にての涌宝会大会は、おかげさまで盛会裏に無事開催することができました。
ご助演いただいた能楽師の拘束時間が長くて申し訳ない限りですが、総勢30名の錚々たる皆さんは嫌な顔一つせず、私のお弟子さんのために陰日向に力を尽くしていただき、私をはじめ社中皆感謝の気持ちでいっぱいです。
さて肝心の社中の出来は・・・。自画自賛になりますが、皆さん本番が一番良い出来でした。
多少うまくいかなくても、プロになるわけではないのだから、と笑い飛ばして済ませることができる楽しみ方もあり、また、精魂こめて稽古に打ち込み、本番の失敗を次に生かそうという、能楽を「道」と捉えた楽しみ方など、その人のタイプによって色々な楽しみ方ができるのがこの趣味の良いところ。私も、お弟子さんそれぞれのタイプを見極めて、この趣味を長く楽しんでいただけるように日々考えております。
次回は、来年(令和2年)6月6日(土)7日(日)、東京・水道橋の宝生能楽堂にて15周年記念大会として開催いたします。
第105期生 初舞台!
昨日は、月並能(宝生能楽堂)にて能『熊野』のツレをなんとか無事勤め、精神的な開放感を得たところで、本日は宝塚大劇場へ日帰りで行き、今帰りの新幹線です。
片道4時間半の小旅行ですが、なんのその。名東高校能楽研究部での私の教え子であった、七城 雅(ななしろ みやび)さんの初舞台、しかも、今日は彼女の口上の日!この日だけはなんとしても死守して、無事観に行くことができました。
日比谷の東京宝塚劇場は度々足を運んでいますが、本場の宝塚大劇場は初めて。やや迷いつつも辿り着き、入場すると、男性の姿はちらほら。そりゃあ、平日の昼間ですからね。
ロビーに掲示された、105期初舞台生の写真。赤い花が付いている3人が、本日の口上者で、七城 雅さんは一番右の二段目。(テニスの松岡修造さんのお嬢様もこの40名の中に)
七城 雅さんの口上、はきはきして、溌剌として、笑顔も爽やかで大変良かった!これから張り切っていく、強い意思が感じられました。ラインダンスでも大活躍。オペラグラスで彼女ばかり追いかけて、親ばか、というよりも冷静に考えたら変なオジサンっぷりを発揮してしまったかも。ダンスのキレも素晴らしかった!(もう七城さんしか目に入っていません)
月組に配属されたとのこと、今後は、日比谷の宝塚でも観られるでしょうから、また楽しみが増えました。
以上の報告を聞いて、私の夢中な姿勢にドン引きの方もいらっしゃるかもしれませんが、このように、「最初から観ているお客様」の存在が、どれだけありがたいか(押し付けがましく聞こえますが)は、私自身が一番分かっているのです。
私自身、能役者として十代から舞台に立っていますが、その時からずうっと私の舞台を見続けて、見守って頂いているお客様が少なからずいらっしゃいます。感想を毎回お伝え頂く方、お差し入れやお祝いまで頂いてしまう方、ときには厳しいご意見を耳に入れて下さる方、ただ遠くから見守って頂く方、来られなくともチケットだけは買って頂く方、などなど、いずれも、私にとっては心の支えとなっていて、お客様に育てて頂いてきたことを実感するのです。
だから、七城 雅さんには、そういうファンや心の支援者を今後も大事にして頂き、ぜひともスターにのし上がっていってほしいという思いから、私もファンの一人として、名を連ねていきたいと思います。そして、いずれは能の良さも世間に知らせていただければ‥!
長刀をちょっと持たせるだけで「花」が感じられた当時高校生のあどけない七城 雅さんが、世阿弥いわくの「時分の花」を咲かせて魅力ある役者になっていくのを楽しみに遠くから見守ります。
疲れません
昨日は、山形県の庄内能楽館と希望ホールにて、40周年記念の大きい催し。今朝一番で羽田空港に戻って京急を乗り継いで水道橋に向かい、明日に控えた夜能『藤戸』の申合せ。その後一時帰宅して紋付を乾したり、折りよく帰宅した娘と戯れたりして、ついでにリクガメとフトアゴヒゲトガゲにもエサをやって、再び京急にて今度は久良岐能舞台へ向かい、お弟子さんの稽古。そして今22時半、やっと帰途につきました。
連日こんな調子でも全く疲れを知りません。それは、夜遅い時間のお付き合いを控えてしっかりと寝ているから。「付き合いの悪いやつ」という風評が立っていると思いますが、私もそう思います。でも、これだけは信じて下さい。「本当はご一緒したい」のです。でも、「家族第一」の為に「健康第一」。4、5年前の本厄のあたりは体調不良の日々でしたが、最近やっと自分の身体との付き合い方が分かってきました。優先順位を変えるだけで、こんなに日々充実するとは。40歳になった私に教えてあげたい。
逆流性食道炎、無呼吸症候群のケがあるので、お酒は20時過ぎたら飲みません(飲むときは、20時まではいっぱい飲みますけどね)。特に炭酸は控えます。寝る前3時間は食べ物も口にしません。身体の左を下にして寝ます。
これらを守って睡眠計測アプリで測りつつ寝ると、多少短い睡眠時間であっても、長い時間深い眠りについていることがわかります。
皆さんそれぞれが様々な健康法をお持ちかと思います。お健やかに!
津島・天王川公園の藤
名古屋出張の合間に、津島祭りで有名な、天王川公園の藤を見に、例のカーシェアを使って強行軍を敢行しました。
残念ながらまだ三分咲き。「九尺藤」という名ですから、これが満開だと3メートルくらいの長さで風に揺れるそうです。
それでもきれい。
こちらは満開。「たおやか」、というよりも「たわわ」なぶどうのよう🍇
当然独りだったので、団体客の写真を撮ってあげた代わりに撮ってもらいました。
優雅な生活に見えますが、この後このまま名東高校能楽研究部と愛知教育大学能楽部の稽古。そして車を名古屋駅に返して、最終新幹線で帰宅!なかなかの強行軍でしょ。
『志賀』有難うございました
昨日、五雲会にて能『志賀』を、皆様のお陰でなんとか無事勤めました。ご多用中や遠路のご来場、誠に有難うございます。
当日お客様に、6月16日(日)名古屋宝生会定式能『草紙洗』シテと、6月29日(土)豊田市能楽堂『芦刈』シテ、8月17日(土)硯修会『熊野』ツレのパンフレットを挟み込みさせていただきましたが、「名古屋のチケットはここ(宝生能楽堂)で買えますか」と、数名の方から早速宝生会事務所にお問い合わせいただいたようで、大変嬉しく思います。チケットをご用意しておけば良かった、と悔やむばかりですが、パンフレットに記載の連絡先、または当ホームページ内「お問い合わせ」までご連絡頂けましたら、ご用意致しますので、ご遠慮なくお申し付けください。
またのご来場を心よりお待ちしております。





















