眼球

明後日3月11日(日)、凜太郎は『鞍馬天狗』の花見稚児を勤めます(月並能 宝生能楽堂) シテ・高橋章で「白頭」の小書付。牛若丸が高橋希・花見が水上達・凜太郎・野月惺太・鶴田航己。
(野月惺太君(4歳)は初舞台!おめでとう!かわいい!)
本日は、その申し合わせ。何とか無事やってくれました。
これで凜太郎のお役もやっと一段落。2月の『善知鳥』『西王母』から『鞍馬天狗』と続いていますので、体調管理に神経を使います(妻が)。
3番とも謡のない曲ですからまだ良いとしても、成長するに従って謡のあるもっと難しいお役を連続して頂戴することも、今後は多分出てくるでしょうから、今のうちに基礎をしっかり身につけておかなければなりません。
写真は、良くできたらごほうびにと用意してあるウルトラ怪獣の「ガンQ」。
最近の子供はこんな気持ち悪いもの、どうして喜ぶんだろう。

ひな祭り

「灯りをつけましょ ぼんぼりに」
で始まる、ひな祭りの唄の2番、
「お内裏さまとおひな様」
という表現は間違いで、正しくは「雄雛」と「雌雛」だそうですね。雄雛・雌雛二対で「内裏雛」。
また、3番の「赤い顔の右大臣」は「左大臣」の間違い。
でもそんな間違いはどうでもよく、広く長く唄われていることに価値があります。
ところで、昔の唄は旋律が単純で覚えやすく、後世に残っていくのもわかる気がします。
文部省唱歌に取り入れて、学校で唄われるような曲は、皆旋律が単純で、歌詞もきれいな七五調が多いようです(最近はわかりませんが)。
演歌・民謡・詩吟・長唄・謡曲の類も、それぞれの分野内で言うと、基本的な旋律や、使っている音階は実は限られていて、そのパターンを入れ替えてバリエーションを増やしているだけです。
それ故に、レパートリーが増えれば増えるほど、似通ってきて覚えにくい(紛らわしい)ということが出てきます。
それに比べて、最近の歌謡曲は言葉と旋律・リズムの当てはめが複雑で、何度か聞いただけではとても覚えられません(私だけ?)。
子供のアニメでさえ、拍またぎの文字を詰め込んだ主題歌になっていて、お父さんは全くついていけません。
しかし今の子供はさすが、生まれた時から複雑な音楽に慣れ親しんでいるので、ラップ調の歌詞の詰め込みでも、自然と身に付けてしまいます。
まあ、だからカラオケが苦手です。
「能楽師だからカラオケも上手じゃなきゃおかしい」
という人がいますが、はたしてそうでしょうか。
第一発声が違います。どうしても長年の訓練の結果、大きな声を出すと謡曲風になってしまうので恥づかしいのです。
新曲を皆さんよく歌えるものだと感心します。
カラオケで歌を勧められて、古い歌を歌えば、なんだか場にそぐわない時もあるし(かと言って、古い歌もそんなに知らないし)。
私の高校時代がカラオケボックス全盛で、その後長く流行っていましたが、最近はカラオケに連れていかれることも少なくなりました。おかげで心を平静に保てます。
飲んでいる席では、人とお話しをするのが好き!

着付け教室

 今日は、自宅・飛鳥舞台にて、涌宝会会員希望者の『着付け教室』を開催しました。
(ああ、やはり写真を撮り忘れた。今日は開始前に「忘れずとりましょう」と言ってあったのに。ブログに載せようと思ったのに。)
帯と袴を中心に、1時間半。カメラ・ビデオ撮影も自由。今度の5月26日(土)涌宝会大会に向けて、懸命に覚えようと努力して、大体皆さん一通り着られるようになりました。
袴の畳み方、バッグで持ち歩く場合の収納の仕方もマスターしました。
着物・袴の着付けは、なかなかコツが要るもの。年に1・2回の発表会では、玄人の先生が着付けを手伝ってくれますから、到底覚えられるわけがありません。
今後も、ご希望があれば開催していきたいと思います。
終了後、ティーパーティー(これが眼目)。新しいお弟子さんも皆打ち解けて、楽しい午後を過ごしました。

3月4日(日)名古屋宝生会ワークショップ

今度の日曜日の3月4日午前10時から1時間半、名古屋能楽堂地下稽古室にて、3月18日(日)に催される、名古屋宝生会定式能をより面白く見るための、ワークショップ(事前講座)を開催します。
当日の番組、『玉葛(たまかづら)』『国栖(くず)』に沿って、曲にまつわる話や背景を、出演の若手能楽師が中心に、演者の側から見た曲の解釈も交えてお話しします。
このワークショップも、名古屋宝生会としては3年目。試行錯誤しながら、普及を心がけて、地元出身の能楽師を中心に続けてきました。
人前でお話しするのは、我々はあまり得意ではありませんが、下手ながらに、演者自身がそれぞれ思うところをお話しして、少しずつ固定のファンや、新規でお越し下さるお客様が増えてきました。
特別企画として、昨年までは、装束着けを様々お見せしてきましたが、やはりこれは楽屋内のことで特別なこと、惜しまれつつも、少し秘すことにしまして、今年からは、新しい企画を試みております。
内容は、当日をお楽しみにお越し下さい。
参加料は1,000円ですが、名古屋宝生会定式能年間会員券をお持ちの方は、ワークショップ無料参加券が付属していますので、お持ち下さい。
ご予約などは必要なく、直接名古屋能楽堂地下稽古室(名古屋能楽堂正面入口ではなく、名古屋城により近い側の楽屋口を入り、エレベーター又は階段で降りた地下1階)にお越し下さい。
皆さんのご来場を心よりお待ちしております。

息吹の会

3月7日に被災地復興支援能の『息吹の会』が観世能楽堂にて催されます。
昼夜2公演で、各流派の宗家や名手が揃い、豪華な番組。
また、被災地出身の能楽師や、彼の地に稽古に通っていた能楽師が名を連ねています。
この催しの収益を元に、被災地をまわり、順次無料公演を催していくとのこと。
被災地に稽古に行っていた若手(私と同世代)能楽師数名が、流派を超えて、被災地を元気づける為に能楽師として何ができるか、と、大震災以来頻繁に集まり、話し合いを重ねて、このような素晴らしい催しが実現するに至ったことに、大変な感動を覚えて敬服します。
また、その意志に多くの能楽師が賛同して、無償で出演し、観世流宗家の観世清和師は、観世能楽堂をも提供して下さると言うことも聞き、感動の嵐です。
私自身は被災地とは直接の関係はありませんが、もしお声がかかることがあれば、喜んでお手伝いしたいと思います。
能楽界もまだまだ捨てたものではありません。
私も頑張ります。

侍女が手より・・・

「子供と一緒に親も成長していく」
という言葉は至言ですね。
凜太郎(5歳)の『西王母』の子方、本日済みましたが、無事ではありませんでした。念の入れた稽古を積んできましたが、私の分身ではないので思い通りになるものではないことが私自身もわかりました。
凜太郎も、初めての大きな失敗で、父の厳しい言葉、皆さんの温かいお言葉が身に染みたことでしょう。
悔しさを糧にまた頑張ってほしいと思います。
また、私も精神の鍛錬をしてまいります。
次回は、3月11日(日)月並能にて、『鞍馬天狗・白頭』(シテ高橋章)の花見稚児です。

ヤマンバギャル

次の日曜日の2月12日、月並能(宝生能楽堂)にて、『山姥』(シテ・小林与志郎)のツレを勤めます。
「百万山姥(ひゃくまやまんば)」という芸人(遊女)の役で、唐織(からおり)という窮屈な装束をまとい、一時間半近く座りっばなし。
つい先日は息子が長時間の役(『善知鳥』の子方)を勤めたばかり。
「絶対に動くな」という父の言い付けをほぼ守ったので、私も行儀良く座らなくては面目が立ちません。
「人に教える」というのは、自分も律することなのですね。プレッシャーです。
職業病の腰痛は、暮れの『乱』の前に、名医の鍼治療のおかげでほぼ完治。
今日はメンテナンスの鍼を打ってもらい、明日の申し合わせ(リハーサル)に向けて、体調を整えました。
ひさしぶりの休日、ついでに床屋さんにも行き、スッキリしてパワーがみなぎってきました!
全力で座ります!

凜太郎2

<続き>
 
先日の立春能の楽屋にて、凜太郎は、初めてもう一人の「凜太郎」に対面しました。
 
狂言方の「山本凜太郎」さんです。山本泰太郎さんのご子息。
 
いつかこの時が来るとは思っていましたが。
 
山本凜太郎さんは、能『田村』の間狂言で出演。聡明そうな少年です。
 
もう一人、京都にも凜太郎さんがいます。
石井流大鼓方・河村大師のご子息「河村凜太郎」さんです。
 
私は、高校時代に河村大さんのお父様・河村総一郎師と、弟君・河村真之介師に大鼓を習っていましたので、ご縁があります。
そのうち、こちらとも対面の機会があることでしょう。
 
もう一人くらい、後からまた「凜太郎」が出てくるかもしれません。
 
うちの凜太郎が最年少ですが、何故既に能楽界にある名前を付けたのか、とお思いになるでしょう。
 
産まれた顔を見た瞬間、夫婦で思いつきました。「リンリン」していました。
無論、凜太郎が既に2人いることは承知していましたが、まあ、良い名前だから。
 

次回子方は、来週土曜日(2月18日)、五雲会にて『西王母』(シテ・藤井雅之師)の子方を勤めます。
能の後半、仙女に桃の実を捧げる女性の役。本人には、「女の子」の役とは伝えてありません。
ちょうど「男らしさ」に目覚めている時期なので、やる気を削いでしまいます。
 
「気合い入れて桃を運べ!」
 
と言ってあります。
 
以上、親バカ日記でした。

凜太郎1

お久しぶりです。
いつ見ても足利の初詣の写真、そろそろお怒りの声が聞こえてきます。
暦の上では春となり、寒い中でも少し気がワクワクしてきます。
昨日、立春能(女流能楽師の催し)にて、息子・凜太郎(5歳)が『善知鳥(うとう)』の子方を勤めました。
やることは大してありませんが、一所に1時間以上片膝を立てて座っていなければならない、大変辛抱のいる役。
「辛くなったら後の楽しいことを思い出せ」
とよくよく言い聞かせて、何とか無事勤めました。
「後の楽しいこと」とは、ご褒美のレッドキング(ウルトラ怪獣)の人形。
『善知鳥』という、悲壮極まりない曲の最中に、彼の頭の中はレッドキングでいっぱいだったという訳です。
まだ5歳。物でつるのも一つの方法です。楽しみが無ければ、こんな難行苦行誰もやりません。
舞台を乗り越えて行く楽しみも、実は父は所々に設定してありますが、本当の面白さはあとで自分で見つけてもらいます。
<続く>

明けましておめでとうございます


足利・鑁阿寺に初詣です。
本年も宜しくお願いいたします。