有難うございました②(第4回 和久荘太郎 演能空間)
(続き)
野村萬斎師のご子息・裕基氏のシテによる、狂言『二人袴』は、石田幸雄師をはじめとした重鎮によるアドとの競演で、良い味を出して頂きました。見所(けんしょ。客席のこと)は大爆笑。
仕舞3番の初めは、私の一つ年上の先輩・小倉伸二郎師の『笠之段』。誠に風情ある舞。来年の「第5回 和久荘太郎 演能空間」では、伸二郎師に兄貴役をお願いして、『小袖曽我』と『夜討曽我』の通し狂言(歌舞伎風に言うと)をご快諾頂きました。
仕舞2番目は、若手有望株・川瀬隆士師の『八島』。若者らしい、溌剌とした義経で、合戦の景色が見えるような舞。
そして仕舞3番目は、いつも私のツレをお願いする髙橋憲正師の『松風』。この人の舞台の花は、私には無い独特の色香を持っています。
この仕舞3番を、宝生流重鎮・髙橋章師の地頭、金井雄資師の副地頭という重厚な地謡で舞って頂きました。
そして、私の能『自然居士』。
身売りした少女役は、水上優師のご子息・嘉(よし)君。小3で、子方の花盛り。私のシテは、彼に食われてしまったようです。
ワキの人商人(ひとあきんど)役二人は、下掛宝生流家元の宝生欣哉氏と御厨誠吾師。欣哉師の、シテに拮抗するエネルギーは凄いものがあります。武道的に言うと、少しでも隙を見せたら打ち込まれてしまう、という位の気迫をぶつけて下さいました。
ワキツレの御厨師も同様。この人の謡の圧には、無くなった御師匠(宝生閑師)と現師匠お二人の要素が詰まっていると感じます。
間狂言(アイ)は、『花月』に続いて野村太一郎師。お若いのに、軽妙で品のある芸の持ち主で、敢えて能2番ともお相手をお願いしました。
(続く)
有難うございました①(第4回 和久荘太郎 演能空間)
皆様のお陰をもちまして、去る7月23日(日)宝生能楽堂にて開催の「第4回 和久荘太郎 演能空間」は、無事終了致しました。
ご多忙な中のご来場、誠に有難うございました。
能楽評論家の金子直樹氏による、誠に興味深い解説は、観能時の、想像力を膨らませる大きな助けになったことと思います。優しい語り口には、私の社中や知人にもファンが多く、次回も楽しみとのお声を多数頂いています。
能『花月』は、11歳になったばかりの凜太郎に、シテを勤めることをお許し頂いたことに、家元には心より感謝申し上げます。何とか無事勤め、本人にとって、能の道に進む動機付けの一つになることでしょう。
一調『氷室』は、辰巳満次郎師の強い謡と、金春流太鼓家元・金春國直師との一騎打ち。奇しくも、先日東京にて異常気象で雹や霰が激しく打ち付け、そのさまを想起させる激しい演奏でした。
(続く)
バチカン勧進能 記事
上記をクリックして頂くと、バチカン勧進能の復曲能『復活のキリスト』の舞台写真2枚とともに、報道記事をご覧頂けます。2枚目の写真を拡大表示して頂くと、右側に座っている二人のうち、左側の若い出で立ちが私(マグダラのマリア)です。
会場のカンチェレリア宮殿は、バチカン所有の世界遺産の為、個人によるSNSへの投稿は禁止されておりますので、残念ながら私自身が撮影したものは掲載できません。
他にも、以下をご覧下さい。
無事帰国しました
昨日、無事イタリア公演から帰国致しました。
例の自撮り棒を活用した1枚。ヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂のクーポラ(ドーム)をバックに。
今回のイタリア行では、自撮り棒が大活躍で、かなりの枚数を撮影したのに、自分一人で撮ったのはこれ1枚。あとは、全て仲間の能楽師がいっぱい写っていて、我々には著作隣接権と肖像権の問題がありますので、ここには載せられないのです。
しかし、自分一人だけで撮るって、意外と恥ずかしいものですね。
この帽子は、あまりの日差しの強さに、ヴェネツィアで急遽購入したもの。この日のみは終日観光できたのですが、翌日からは『翁』の千歳と、『復活のキリスト』のマグダラのマリア役が控えているので、日焼けするわけにいけません。広幅のを選びました。更に日焼け止めを塗りまくり。
ところでこの自撮り棒、往路のトランジットの、フランクフルト空港にて手荷物検査に引っかかり、「何だこれは」と止められる始末(予想はしていましたが)。
長く伸ばし、スマホをセットして使い方を示し、決して特殊警棒などの武器ではないことが分かると、笑顔で「OK」と。肝を冷やしました。
オリンピコ劇場(ヴィチェンツァ)
6月21日、イタリア・ヴィチェンツァ・古典フェスティバル公演のオリンピコ劇場。
舞台天井
舞台をパノラマ撮影
奥行きがある(ように見える)舞台
フィナーレのカーテンコール
私は、宝生宗家(和英師)の『翁』の「千歳」と、金剛流若宗家・龍謹師の『羽衣』の副後見を勤めました。
能『邯鄲』終演
本日、名古屋宝生会定式能にての能『邯鄲』、お陰様で何とか無事(怪我無く)勤めることが出来ました。
ご多忙中のご来場、誠に有難うございます。
妻と凜太郎と帰京中、やっとひと息つきました。
さて、帰宅したら急いで明日からのイタリア行きの準備です。
本日に引き続き、明日からも満次郎師と一緒です。
嬉しいです( ͡° ͜ʖ ͡°)
能『邯鄲』
本日、名古屋宝生会定式能にて、能『邯鄲』を勤めます。
凜太郎が私の夢の中で舞を舞う童子の役。
午前中に申合せ(リハーサル)をして、午後本番です。
昨日、東京の五雲会出演(『祇王』地謡)後、妻と息子と名古屋入りしております。
いざ、出陣!(名古屋能楽堂へ)
映画『昼顔』
忙しい忙しいって、忙しいフリしてるのに、つい先日映画を観にいってしまいました。
『昼顔』
世の多くの女性は、ご存知なのでしょうか。テレビドラマの続きの映画です。
深刻なW不倫の話で、斎藤工さんと上戸彩さん主演。これを、平日の朝イチに、しかも妻と映画館に観にいったのです。
不倫のお話なのだから、不倫カップルで行くのが普通では。
しかしね、世の不倫カップルのみなさん、この映画は、決して不倫カップルで観に行ってはいけませんよ(密かに、別れたいと考えている方には鑑賞を強くお薦め致します)。
上演後、照明が明るくなったら、大人の映画にはあるまじき、ポップコーンが大量にばらまかれていました。きっと、恐怖のあまり、放り投げてしまったのでしょう。
私達も、あまりの衝撃的結末に、口あんぐり。夫婦で行くのは、今後の長い人生の「偕老同穴」「比翼連理」の教訓を頂くようで良いかもしれません。
鑑賞後の「ああ、いい映画だったね」という感想はきっと聞けませんが、心にズーンとのし掛かる重荷のような感覚が、人間の本質的なマゾヒズムを刺激する、ある意味での良い映画ではないでしょうか。
男と女でも、感じ方が違う映画だと思います。
その日の客は、9割方女性でした(平日の午前中だから当たり前か)。
しばらくは、和久家は『昼顔』の話で持ちきりです。
稽古表
これ、「稽古表」です。
私のお弟子さんに、いつ、どこで、何の曲の謡・仕舞を稽古したかを、綿密に記入しています。
私の社中会・涌宝会(ゆうほうかい)の正式発足は、私自身の約12年間の内弟子修行が済んで、家元から独立した、平成17年としていますが、実際には、先代家元のお許しを頂いて、平成15年1月(28歳)からお弟子さんの稽古を始めており、この時から休まず書いております。
第1冊目の最初は、名東高校能楽研究部の稽古。同日に、岡崎の稽古をしています。今もお稽古を続けて頂いている方のお名前があり、見返すと嬉しくなります。
この度遂に10冊目に突入。お弟子さんと私の歴史がここにあります。







