『鷹姫』2回目

昨日は、新作能『鷹姫』2回目の立ち稽古。

主宰の山井綱雄師(金春流)をはじめとして、桜間金記師(金春流)、観世喜正師(観世流)、宝生和英師、ほか、コロス(岩役)の面々が揃い、一通り通し稽古。

新作能ですから、通常の能とは違って、入念な稽古が必要。ああでもない、こうでもないと相談しながら作りあげています。演出家の木村龍之介氏がいらっしゃるので、客観的に全体を見て的確な指示のもと動いていきます。

 

新作能に限らず、通常の能も演出家がいた方が良いのでは、と思うときが多々あります。個々の客観性に頼るのは限界があります。また、能楽師同士では、必ず上下関係が舞台上にも出てしまい、上の方が物申すと他は思うことがあっても黙るしかない、という忖度が働くことが多いのです。

ですから、能楽師ではない演出家が客観性をもって申し合わせ(リハーサル)を見て、観客の立場で忌憚ない物言いをしてもらう。これができると、もっと良い舞台をお客様にご提供できるのでは、と日頃考えています(考えているだけで、これを言うとおそらくかなりの反発が予想されるので・・・)。

 

我々コロスは、同吟の箇所は金春流で謡うため私は難儀します。金春流・喜多流・宝生流・ワキ方宝生流・狂言方大蔵流の面々8人の混成ですから・・・。

 

今日は、兵庫県芦屋市の、文化庁学校巡回公演の為、日帰り新幹線車中。つい数日前も、東京⇄新神戸を日帰りしました(TTR能プロジェクト)。ご縁があります。