能『班女』を舞います(12月14日土曜日宝生能楽堂「五雲会」)
来る12月14日(土)、宝生能楽堂「五雲会」にて、能『班女(はんじょ)』を舞います。詳細は、上記画像をクリックしてご覧下さい。
先日の演能空間の『烏帽子折』は大曲ですし、12月22日(日)横浜能楽堂にて頂いたお役の『羽衣』も能の代表曲であり、有難くも大変なことですが、実はこの『班女』が先の2番に劣らず、「能」としての表現が誠に難しい、情感の深い曲です。
狂女物と鬘物(三番目物とも)両方の要素を備え、しかも、笹を持つ他の狂女物とは雰囲気を異にする『班女』。恋人と別れに際して交換した、形見の扇に対して、静かな、しかし強い執心があります。「扇物狂い」とも言われる所以です。
他の狂女とは違い、失われた子供をたずね歩くのではなく、吉田少将(よしだのしょうしょう。ワキ)という高貴な男性を恋うる遊女。ワキにも、品位が要求されます。
初役です。深い考察の上稽古を重ねて本番に臨みます。
この『班女』と、1週間後の『羽衣』は、この曲の為に自分用に仕立てた「箔」という金箔を置いた着付の装束を下ろします(昨年10月17日の当ブログ参照)。1年半、桐箪笥で寝かせました。楽しみ。
入場料5,000円(学生2,500円)
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