弔意
昨年の暮れは、沢山の大事な方が亡くなり、喪に服すつもりでブログの投稿を控えました。
お名前は敢えて挙げませんが、能楽界で今後も斯界を牽引していただきたい方が、多数亡くなりました。
このような時に、ネット上で「巨星落つ」などと世間に吹聴・喧伝する方がありますが、これは本当の意味で、死を悼んでいないと感じます。
静かに見送り、黙って半旗を掲げたいと思います。
また、年が明けた今だからお話しできるのですが、能楽界に限らず、私の身近な方が亡くなりました。
15年以上担当してもらった美容師で、私より5歳も若く、妻と同じ年齢だった為に、かなりの衝撃を受けました。
数か月前から休みがちで心配していましたが、タイミング良く出勤して担当してくれたある時に、女性特有の病気で放射線治療を受けていることを、私にはそっと告白してくれました。
11月の末、私が「広忠の会」の『井筒』の申合せを終えて、本番を一週間後に控えた時に、彼女の美容師仲間から直接訃報を受けました。
私自身、何を聞いても心を強く持とうと思っていたはずが、それ以来体調が、経験したことのない最悪の状態となり、ほとほとまいりました。
今考えると、高熱やだるさから、インフルエンザだったのかもしれませんが、或いはこれが所謂厄年特有の、身体の変わり目だったのかもしれません。
『井筒』をそんな状態の中舞ったことが、成果として良かったのか悪かったのか分かりませんが、何とか無事勤めました。
顔にも、原因不明のかぶれが出現して、抵抗力が弱まっているのを感じましたが、やっと最近快復して、元通り元気になりました。
ここ1か月半ほど、周りに弱音を吐き続けましたので、現在ご心配には及ばないことをお知らせしたく、こんな悲しい話題を書くことをお許しください。