法玄寺 千灯供養 「能の夕べ」

一昨日、三保羽衣薪能の後、やっと演能空間以来一時帰宅し、昨日は足利市の法玄寺にて、「能の夕べ」と題した夜のコンサートに出演しました。

 

今回は、笛(熊本 俊太郎師)と太鼓(澤田 晃良師)と私の3人で。千灯供養他の行事の後、1時間ほどのミニコンサート。『高砂』の待謡(まちうたい。「高砂や〜」)の体験もして頂きました。120名以上の方にご観覧頂き、やり甲斐がありました。

 

 

コンサートの様子は、当然、私自身では撮影できませんでしたが、上はコンサート開演前の千灯供養の様子。「南無阿弥陀仏」を唱えながら、火の点いた蝋燭を消さないように、60人ほどで輪になってリレーのように回して、斜面の上の祭壇に千灯を供えます。コンサート開演1時間前でしたので、密かに私も参加しました。

 

山門や境内も、蝋燭でライトアップ。誠に風情があります。

 

このお寺、実は妻の実家の菩提寺。そのゆかりで、今回お声がけ頂きました。800年の歴史を持つ、足利氏先祖創建の大変由緒あるお寺で、「人間だもの」の相田みつをさんのお墓もあります。

 

法玄寺公式ホームページ


巡回公演にて

学校巡回公演の特設舞台。素晴らしい出来栄え。いつもの体育館が能舞台に変身。

 

能『黒塚』の出番前。前シテの老女の役。もちろん、このままではなく、面(おもて)を掛けます。

普段の楽屋では、このような写真の公開はしませんが、今回は特別に。

明日で、一段落します。が、そのまま愛教大の稽古へ。


巡回公演

昨日の、第5回 和久荘太郎 演能空間の余韻に浸る暇もなく、今朝、東海道新幹線が何とか動くことを確認して、名古屋駅から三島駅へ参り、貸切バスにて沼津の中学校へ。能『黒塚』を勤めました。

体育館に、専門業者さんが立派な能舞台を設営してくださり、なかなか本格的。生徒さんも、行儀良く、集中してしっかりと観てくれました。

終演後の質問コーナーでは、毎回の趣向らしく、シテの私も装束を着けたまま舞台に戻り、生徒さんの鋭いご質問にお答えしました。

 

このようにして、各地をまわる学校巡回公演が、5日間続きます。私は、5回のうち3回シテを勤め、2回は地謡。

ですから、昨日の日曜日から考えると、今週は能を4番舞うことになります。こんなことは私も初めての経験。光栄なことです。

 

そして、その巡回公演が終わると、土曜日は三保松原薪能。私は、能『橋弁慶』の本後見と、能『羽衣』の地謡。

 

その三保松原薪能翌日の日曜日は、栃木県足利市の法玄寺というお寺にて、夜の能のコンサート。

更にそのあとも、巡回公演が続きます。


月夜に

明日の9月24日(月)は、旧暦8月15日、中秋の名月。

 

能『小督』『三井寺』は正にその日の出来事。

「月」に焦点を当てた曲は数多く、『融』『井筒』『松風』などはその代表。来週の演能空間の『天鼓』も、後シテの天鼓少年の幽霊は月下に現れます。古来、日本人は月をことのほか愛でてきました。

 

先日、名古屋にての稽古の日程を調整し、カーシェアを使って独りで伊勢参り(二見興玉神社→外宮→猿田彦神社→内宮)をしてきました。「第5回 和久荘太郎 演能空間」の成功祈願です。

その車中のラジオから流れる曲に珍しく心惹かれ、最後まで聴き入ってしまいました。その曲の名は、スガシカオさんの『黄金の月』。ラジオで流れたのはアコースティックバージョンとのこと。

ネットで検索すると、1997年発表のスガシカオさんの2枚目のシングルで、かなりヒットした様子。

思い返せば今から21年前は、私は内弟子修行真っ只中の23歳。19歳で内弟子に入れていただいて以来、全く後輩が入らなかったので、いつまで経っても下っ端で、先輩達の晩御飯をずうっと作っていました。

もちろん、お弟子さんをとることさえまだ許されていない状況で、内弟子業務・雑務の合間を縫って、日夜稽古に明け暮れていました。

 

そのような状況の為、音楽を聴く時間などありません(その頃は、新聞さえも読んでいませんでした)ので、1993年〜2005年辺りのヒット曲に関しては非常に疎いのです。

 

いやしかし良い曲。歌詞が文学的で、しかも聴く人に想像の余地をたくさん残してあります。そう、まるで能が描く世界のよう。だから私の心に響いたのでしょう。

またメロディーラインも、長調なのか短調なのかどっちつかずで抽象的なところが心憎く、想像力を膨らませます。

iTunesでダウンロードして、移動中に聴いています。

月夜におすすめ。


名古屋市鯱城学園 高年大学②

本日も、鯱城学園・高年大学の授業に行って参りました!

 

1年生文化Bクラス。

前回同様、能楽事始めとして、『高砂』の待謡「高砂や この浦船に 帆をあげて」をお稽古。皆さん、初めはどこから声を出して良いか、戸惑っていましたが、今回の稽古のみで一通り謡えるようになりました。

 

2年生文化Bクラス。

こちらも前回同様、『羽衣』の、ワキ(漁師・白龍)とシテ(天女)の掛け合い部分をお稽古。皆さん、一人二役を楽しんで頂きました。

 

これで、本年分の4コマは全て終了して、計約150名の方をお稽古したわけです。

 

皆さんに共通して言えることは、大変好奇心旺盛で、素直であるということ。少しもカッコつけたところがなく、純粋に物事を吸収しようとする意欲が素晴らしい。

 

子供時代は誰もが素直ですが、とかく大人になると、恥ずかしさやプライドが邪魔して、物事を真っ直ぐ見つめることが出来なくなることが多いと思います。これは、私自身も大いに反省すべきことで、謡をお教えしながら、実は皆さんから私が何かを得ています。

 

私も、高年大学の皆さんのように、還暦を過ぎても生き生きと、素直な人間でありたいと、心から思います。

また、齋藤孝さんの『不機嫌は罪である』を読み直そうかな。


名古屋市鯱城学園 高年大学①

本日、名古屋市鯱城学園・高年大学にて、能の謡の実技の授業を2コマ担当して参りました。

 

2年生文化Aクラスの皆さん。

「名曲『羽衣』を謡おう」と題して、能『羽衣』のシテ(天女)とワキ(漁師・白龍)の掛け合いの部分を団体稽古にてお稽古。

昨年は『高砂』の待謡(まちうたい)「高砂や〜」を稽古して、なんと高年大学の文化祭にてクラス発表をして下さったとのこと。素晴らしいヤル気!これが皆さんの若さの秘訣でしょう。

 

 

1年生文化Aクラスの皆さん。

「『高砂』を謡おう〜能楽事始め」と題して、能『高砂』の有名な一節、「高砂や〜」を団体稽古。一回の授業で、皆さんすんなり習得してしまいました。素晴らしい集中力!これも、「一生勉強」という探究心と、幅広い好奇心のなせるわざでしょう。

 

この授業を担当させて頂いてもう3年目。年1回の授業ですが、これをきっかけに、能を定期的にご覧になるようになったという方もたくさんいらして、能を楽しんで頂き、私としても大変嬉しく思います。

 

ご年配の方が能く、「若いエネルギーを頂いた」というセリフをおっしゃいますが、この高年大学では、若い私が皆さんから熟年のパワーを頂いているような気が致します。

私も、「一生勉強」「死ぬまで現役」で頑張ろうと思います。

また今週末には、別の2クラスの授業を担当致します。楽しみです。


大仏と鑑真

前回の娘の自由研究に引き続き、これは息子の夏休み自由研究。題名は「大仏と鑑真」。やはり張り子で出来ています。

 

裏表で大仏と鑑真になっています。

ちゃんと被れるようになっています(但し、目の穴は開いていませんが)。

ちなみに、妻と子供たちは被れますが、私は被れず、途中で引っかかってしまいます・・・。


能面女子

これ、娘(小4)の夏休みの自由研究の作品。題名は「能面女子」。

張り子(和紙を貼って乾かす作業を幾度となく根気よく繰り返す工作法)でできています。彩色も自分で。上出来でびっくり。

先生に、「何でこれを作ったの?」と聞かれ、「父が能楽師だからです。」と答えたとのこと。嗚呼、回答も完璧。どうぞ、今日から私のことを親バカと呼んで下さい。


台風により

今日は、名古屋の長期出張の最後で、朝から中日新聞の取材をして頂いたあと、夕方からの名東高校能楽研究部の稽古の予定でしたが、非常に強い勢力の台風21号来襲により、急ぎ帰京しております。

明朝、宝生能楽堂にて、今週末に控えた国立能楽堂にての能『安宅』(シテ 武田 孝史)の通し稽古があり、私は後見ですが、凜太郎が子方(義経役)の為、なんとしても帰らねばならないのです。そしてその後は自宅にてお弟子さんの稽古日。

 

取材の時間を1時間早めて頂き、早々に新幹線に乗って、大正解!ただ今、僅かの遅れで東京駅に到着しました。どうも、後の新幹線からは遅れがかなり出ているようで、このままいくと不通になることでしょう。

 

どうぞみなさんも、報道の通り不要不急の外出は避けて、安全にお過ごし下さい。

 


休んで稽古

本日は、山梨県甲府の、山梨文化学園謡曲講座と、武田神社にてのお弟子さんの稽古日ですが、台風の影響による電車の運休や遅れにより、休みとさせていただきました。

 

普段ならば無理やりにでも参りますが、実は明日・明後日と大事な舞台が控えており、万が一帰りに影響があるといけないので、大事をとりました。

 

明日は、GINZA SIX内の観世能楽堂にて、「亀井広忠の会」。五流宗家揃い踏みで、宝生流は舞囃子『安宅・延年ノ舞』。私は地謡です。

明後日は、同じ会場で、「佳名会・佳広会」という、亀井 忠雄・広忠両師のご社中発表会。夥しい数の舞囃子が、宗家・名手揃いで上演されます。そんな中で、私は舞囃子3番(『百万』『箙』『融』)を舞わせて頂き、他に地謡を8番ほど謡います。

 

甲府の皆さんには申し訳ありませんが、今日はそれらの自分の稽古の時間に充てさせていただこうと思います。