花朋会舞台稽古(岡崎)

昨日、『翁』の申合せにて地謡を謡いましたが、思ったよりもちゃんと謡えなくて戸惑いました。家で、1人で稽古していると良いのですが、同吟(斉唱)で人の調子(簡単に言うと「音高」)に合わせるのはまだ難しいようで、気を入れて声を出すとむせてしまいます。

 

本日は日帰りで、岡崎の花朋会舞台にて、手術後初めてのお弟子さんの稽古。自分の稽古のつもりで調整しながら指導していると、だいぶ声が出るようになってきました。

 

明日は、『翁』の本番(月並能。シテ 宝生宗家、千歳 佐野 登)。昨日よりももっと謡えそう。こうして、少しずつ本調子に戻します。


久良岐能舞台 謡初

昨日1月11日、久良岐能舞台・宝生流講座の初日にて、謡初を致しました。

 

写真は、素謡『鶴亀』。他に、素謡『橋弁慶』・『猩々』。

 

例年ですと、私が全曲地頭(地謡の統率者)を勤めるのですが、今回は、私が声帯ポリープ切除手術後、まだ謡のリハビリが進んでいないことが予想されたため、講座生の皆さんのお計らいにより、皆さんのみで謡って頂きました。

私は、唯一の観客として見所(けんしょ。観客席のこと)で拝聴。ハラハラすることもなく、飽きずに聞かせて頂きました。私が謡わなくても、十分に謡えることが分かり、大変嬉しくなりました。今後は、少しずつこのような試みをしていくのが良いと実感。今後の発展が楽しみです。

終演後は、和気藹々とお食事会。

 

現在、講座生は9名。月3回木曜日の17時からお稽古しています。遅い時間帯も可能。初心者も、ご経験者も大歓迎ですので、ご興味お持ちの方は、ぜひご見学にお越しください。

お問い合わせは、当ホームページ内お問い合わせ、または、久良岐能舞台(電話045-761-3854)まで。


謡のリハビリ開始!

本日、手術後3週間を迎え、やっと待ちに待った謡の発声許可が出ました。

 

『羽衣』のキリ(東遊びの数々に)を謡ってみると、思ったよりも楽に大きい声が出ます。

しかしまだやや喉の引っ掛かりが感じられるため、最後まで謡い続けるのは難しそう。今日は無理せず、少しずつリハビリしていきます。


新生・飛鳥舞台

拙宅の飛鳥舞台、やっとヤスリがけが終わりました。暮れから松の内にかけて、妻と共に心を込めて磨き上げました。

と言っても、その磨く様子はとても人に見せられないもの。粉塵を吸わないようにマスク二重がけにほっかむりの出で立ちで汗だく獅子奮迅。子供たちにも手伝ってもらうつもりでしたが、防御することを疎かにして、大量の粉塵を吸い込んで呼吸器に何かあっても厄介。今後の、日々の空拭きから手伝ってもらいます。

 

この通り、生まれ変わりました。下の写真と比べると一目瞭然。

 

よくある、ダイエット効果の「使用前」「使用後」のように、やや誇張した比較写真になっていますが、意図的ではありません。照明効果抜きにしても、なかなかの仕上がりです。

足袋をはいて、一通り舞ってみると、板の滑りも上々。

 

宮大工などの業者さんに依頼すれば、費用が相当掛かったでしょうが、今回は紙やすり代と養生シート・養生テープ代のみ。本格的な修繕は、また数十年後まで引き伸ばします。


初詣

リハビリ中とはいえ、家で鬱々として、舞台を磨いてばかりいても良くないので、正月2日は初詣に参りました。

 

鎌倉・鶴岡八幡宮の、傾斜が急な石段。人波を堰き止めているロープがひとたび上がると、

 

こうなります。まさに人波。

 

風も静かな初詣日和でした。

 


謡初『七宝』

元旦は、宝生能楽堂に在京職分が長老から子方まで50人ほどが一堂に会し、非公開の謡初(うたいぞめ)を致します。

年頭の儀式のようなもので、子方を最前列にして若い人から座り、家元が最後列で、全員が舞台正面にむかって座し、宝生流小謡『七宝』を家元の第一句の発声により、全員が第二句より同吟します。

今回、私はリハビリ中の為、謡は謡えませんし、発声時間も制限があって、皆さんへの年頭のご挨拶もままならない為に失礼して、凜太郎1人で行ってもらいました。

手術前に、『七宝』はしっかり稽古をしておいたので、きっときちんと謡ってきたのでしょう。一応、流儀の役者の一員として、勤めを果たしてきたことを報告してくれました。子方仲間にも会えたようです。

早いもので、今年は小学6年生になります。成長を感じた年初めでした。


明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。

本年も、皆様にとって良い年となりますように!


舞台磨き②

(続き)

舞台磨きの前に、削った粉が周りに飛ばないように、念入りに養生をしました。

舞台正面から。真ん中の、緑の養生テープで囲ったところが出入口。

 

舞台の中から。

 

橋掛り側から。

 

普通は、養生というと、汚れたくないものの方にカバーを掛けるのでしょうが、舞台3面をカーテンのように区切ることによって外に粉が漏れないようにしました。

 

ここからやっと、やすりがけに入ります。大掃除もしながらですので、これは時間が掛かります。

松の内は、磨き続けることになりそうです。


舞台磨き①

いよいよ暮れも押し詰まってきました。

 

我が家も大掃除で大忙し。なーんて、例年は、申し訳ないとは思いつつ、妻に任せっきりで、私は仕事にかまけてほとんど何にもしません。妻に心から感謝。

しかし、今年の暮れは、奇しくも声帯ポリープ切除後のリハビリ期間なので、安静第一とはいえ、声を出し過ぎたり、あまり力み過ぎるようなことをしなければ良いので、心を入れ替えてしっかり掃除しています。

 

中でも、今回の静養中にやろうと決めていたのは、3階にある能舞台の板磨き。現在、築54年の家(7年前に購入)ですので、舞台も同じく54歳。昨今手に入らない貴重な桧(ひのき)の1枚板ですが、惜しいことに、ニスか塗料のようなものが塗ってあり、黒光りして色は良いのですが、どんなに磨いても、稽古をすると足袋が汚れてしまいます。この家を建てた方(故人)が、おそらく、早く良い色を見たいと思われた末の処理だと思います。

うちに稽古にいらっしゃるお弟子さん方は、足袋が汚れるとは一切仰いません。皆さん、さすが素晴らしいお気遣いですが、私や凜太郎は身をもって、汚れることを実感しております。

ということで、今回、紙やすりによる手磨きで、板の表面を隈なく磨こう(削ろう)と思います。

 

これが、現在の舞台。舞の稽古で能く通る部分が、足袋でこすれて白く削れています。この白い部分が、本当の舞台の色。全体がこの色になることを目指して、やすりをかけていきます。

(続く)


荘太郎 心の一句

 

           「謡いたい   ああ謡いたい   謡いたい」

 

夢の中で『采女(うねめ)』の謡を謡っていました。寝言で謡っているんじゃないかと心配です。