伊勢参り(内宮)

(つづき)
内宮参拝。
日本人の総氏神様である天照大神(あまてらすおおみかみ)をおまつりしている。
五十鈴川
宇治橋から見下ろす五十鈴川。なんて清らかだろう。
きっと参拝が済むと、僕の心も澄み切っていることだろう、と妄想。
五十鈴川
五十鈴川の御手洗場。古来より、この済んだ川水で手を洗い口を漱いだとのこと。
よし我も、と股立ち上げて清めていたら、袴と羽織の裾を濡らしてしまった。
五十鈴川の別名「御裳濯川(みもすそがわ)」の由来通り!と開き直る。
内宮・正宮
いよいよこの階段を上ると天照大神のおわします正宮。感激。
やはり聖域は撮影禁止。
御稲御倉
御稲御倉(みしねのみくら)。神様のお食事用のお米を保存。
外幣殿
外幣殿(げへいでん)。神様に捧げられた宝物を保存。
荒祭宮
荒祭宮(あらまつりのみや)。天照大神の荒御魂(あらみたま)をおまつり。
瀧祭神
瀧祭神(たきまつりのかみ)。
五十鈴川の守り神だが奇しくも、先日勤めた『龍田』のシテ「龍田姫」と同一体の神様。
舞台の無事を感謝。
この後、おはらい町にて精進落とし。
「赤福」で出来たての赤福餅と番茶をいただきました。
見るもの香るものすべておいしそうだが、羽織袴で食べ歩きもどうかと思い、ひたすらガマン。
案の定、おかげ横丁にて招き猫を物色していたら、お弟子さん夫妻と遭遇!
おかげ横丁にて
(さらにつづく)


伊勢参り(外宮)

9月23日の伊勢神宮参集殿の能楽奉納後、皆さんを駅まで見送って独り連泊し、次の日は伊勢参りをしました。
前日は舞台に専念して、御垣内参拝も出来なかったため、改めて外宮・内宮を独り参拝。前日の雨とは打って変わって好天。早朝のため、人もまばらで、心が整っていく感じがしました。
まずは外宮(げくう)から。
外宮・正宮
外宮の正宮。
この鳥居の先は、聖域のため撮影禁止。
内宮におわします天照大神(あまてらすおおみかみ)の食を司る、豊受大神(とようけのおおみかみ)が鎮座。
二拍手を打つと、偶然にも白い御幌(みほろ)が風に吹かれてフワーッと上がり、まるで神様が歓迎して下さったかのよう。
西行法師の
「何事の おはしますかは知らねども かたじけなさに 涙こぼるる」
という、伊勢参宮の折に神前にて詠んだ歌そのもの。涙があふれてきました。
この歌は、能『巴』の前シテが木曽義仲の神前で謡います。
もっとも、当時は僧侶姿では正宮には近づけなかったようで、僧尼拝所という鳥居の外で詠んだとの事。
外宮・多賀宮
多賀宮(たかのみや)。豊受大神の荒御魂(あらみたま)をおまつり。
(写真の二人は関係ありません)
外宮・土宮
土宮(つちのみや)。古くからこの地を守ってきた自主神。
外宮・風宮
風宮(かぜのみや)。鎌倉時代、神風を2度吹かせて元寇を退けた神様。
外宮・森
外宮・参道で森林浴。
この後、内宮へ移動。(つづく)