涌宝会会員名鑑 10

柴田美穂子
桜山舞台にて撮影

 

◆名前  柴田 美穂子 

◆年齢  60代  

◆稽古歴  3,5 年

◆居住地  愛知県安城市 

◆稽古場  花朋会舞台(岡崎市)  

◆現在稽古中の曲

  謡 『融』   

  舞 『融』  

 ◆芸歴 

 遙か昔、中学生の時、教育自習生のきれいな先生が実習終了のお別れ会で「四海波静かにて~」と謡って下さったのが、私と能楽との最初の出会いでした。その記憶もあり大学では「能楽研究会」に入り、謡・仕舞を故竹腰勝一先生に習いました。その頃、名古屋の能楽堂は熱田神宮の中にあり、宝生会定式能もそこで行われていました。最初の鑑賞は故・宝生英雄先生の『小督』で、学生券はなんと400円でした。適当なお稽古と能楽鑑賞を楽しんだ4年間が過ぎ、その後、能楽との関わりは、数年に一度の鑑賞くらいに留まりました。

還暦になり、仕事も辞め、さて今後「脳の活性化を図る」ためには何をしようかと考えた時、能楽が頭に浮かびました。早速、ネットで先生を探したところ、幸運にも和久先生に巡り会うことが出来ました。涌宝会では仕舞『玉葛』、舞囃子『草紙洗』、『杜若』を発表させていただき、今年は舞囃子『融』に挑戦する予定です。

 

◆能の稽古の魅力

 能の稽古の魅力は、日常を離れ、故事や物語の世界に身を投じることが出来ることです。私たちはワキやシテの言葉を介して周りの景色を見、シテの状況・心情を知り、それを謡うことによって疑似体験します。ですから「浦さび渡る。景色かな」(『融』より)を明朗な声では謡えない(和久先生言)わけです。より、その場にふさわしい謡い方が出来るようにしたいものです。

仕舞はシテの心情を動作によって、より具体的に表現していると思います。当然、シテによって舞い方も違ってきます。光源氏のモデルと言われている『融』に雄々しい動きは似合いません。品よく、身体の中に力を込めて(和久先生言)舞わなくてはいけません。稽古を積むことによって、理解力、表現力が少しずつ向上していく。これも魅力の一つです。

 

◆涌宝会の良いところ

 名古屋のお弟子さんは若い方が多く、「謡初」の時も華やかです。小学生の元気な謡、高校生の切れのよい仕舞、毎年見るのが楽しみです。私自身の励みにもなります。

昨年は和久先生がシテを勤められた『舎利』『歌占』『海人』『紅葉狩』を見せていただきました。先生が演じられる「能」はいつも心が動かされます。今年は、まずは3月の『吉野静』が楽しみです。友達にも先生のファンが多くいます。公演情報がすぐにキャッチでき、チケット入手も先生にお願いできるところも「涌宝会」の会員のメリットかと思います。

 

◆読者の方へ

 まだ、「能」をご覧になったことのない方は、是非、能楽堂に足をお運び下さい。初めは『船弁慶』・『安宅』・『葵上』などがお勧めです。「うあー、面白い」と思われた方は、是非「涌宝会」にご参加下さい。先生のご指導の丁寧さは、折紙付です。