明日『草紙洗』子方と朝臣
明日(1月7日)の月並能にて、能『草紙洗』の子方(天皇役)を凜太郎、私は、立衆(朝臣役)の一人を勤めます。
凜太郎は、この子方は、2回目。
私は、この朝臣役は、何と9回目。更に、貫之役は別に3回勤めており、いかにこの曲自体がよくかかる(上演する)かがわかります。
朝臣(立衆)は、謡中心の役で、特に明日の私の位置(立衆3人の内、2人目)は、初めから終わりまで、一度も立つ機会がありません。「立衆」ではなく、「座衆」と呼んで欲しいくらい。
端役ですが、謡で清々しい歌合せの雰囲気を作らなければならない大事な役目を負っている、と、42歳になった今更ながら感じます。
若い時は、ただひたすら、ツレや立衆を勤めることで精一杯なのです。数々のシテを勤めてから、こういう役の大事さを痛感致します。
凜太郎は現在10歳(小学4年生)ですが、最近かなりものをしっかり考えるようになってきて、ちょっと考え過ぎるところが出てきたのか、謡に迷いが出るようです。
稽古は、毎朝欠かさない日課ですから、足りていないということはないのですが、今まで相当な数の様々な役を勤めてきていますから、他の曲の謡が頭をよぎったりして間違いを恐れるようです。
あっけらかんと、何も考えずに謡える時期を過ぎたということで、これを一つ乗り切ってほしいと思います。
私自身も、その手立てを(ここでは申しませんが)色々と凝らしております。
どうぞ今後とも、温かくお見守りください。